公募の内訳は、香港公開募集向けが約576万株、国際的な機関投資家向けが約5,184万株となっており、最低投資単位(ボードロット)は100株です 。共同主幹事は海通国際(Haitong International)と中銀国際アジア(BOCI Asia)が務めます
。
2016年に杭州で設立されたNASNは、スマートドライビング向けのブレーキバイワイヤシステムおよびシャシー電子制御ソリューションに特化しています 。主力製品には、NBooster、ESC(電子安定性制御)、NBC(ネットワーク化ブレーキ制御)などがあり、これらは自動運転レベル3以上に不可欠な安全部品です
。同社は制御アルゴリズムとソフトウェア・ハードウェアを垂直統合で内製しており、2025年の販売数量ベースで中国国内のブレーキバイワイヤソリューションサプライヤーとしてトップ3にランクインしています(CICコンサルティング調べ)
。
研究開発・運営拠点は上海に、生産拠点は杭州と嘉興にあります 。同社は2026年7月26日に香港メインボードの上場審査を通過し、同日に審査後目論見書を開示しました
。2026年4月17日には中国証監会(CSRC)の海外上場承認を、同年4月29日には正式な上場申請を完了しています
。
NASNは著名な機関投資家から資金調達を行っています:
NASNは依然として赤字ですが、収益性指標は改善傾向にあります:
| 指標 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2.72億元 | 3.91億元 | 6.15億元 |
| 粗利 | 311万元 | 4,193万元 | 8,362万元 |
| 粗利率 | 1.1% | 10.7% | 13.6% |
| 当期純損失 | -2.01億元 | -1.70億元 | -1.90億元 |
| 損失率(純損失/売上高) | 73.8% | 43.4% | 30.8% |
売上高は2023年の2.72億元から2025年には6.15億元へと倍増し、中国の新エネルギー車市場でのブレーキバイワイヤソリューション採用が拡大しています。粗利率も同期間に1.1%から13.6%へ改善し、規模の拡大と製品構成の改善が反映されています。2025年の純損失は1.90億元と依然大きいものの、売上高に対する損失率は73.8%から30.8%に縮小しており、今後の収益成長により損益分岐点への到達が期待されます 。
NASNは、自動運転レベル3以上を実現するための重要な技術であるブレーキバイワイヤ市場で事業を展開しています。ブレーキバイワイヤシステムは、従来の機械的なリンケージを電子信号伝送に置き換え、応答時間の短縮、精度向上、自動運転スタックとの互換性向上を実現します 。
同社は中国国内のブレーキバイワイヤサプライヤーのトップ3に位置し、主に海外サプライヤーと競合しています 。主要株主であるCATL(世界最大のバッテリーメーカー)との戦略的連携は、業界内での強力なネットワークを提供し、HillhouseやQimingの存在はIPO投資家にとって信用度の高い裏付けとなっています
。
投資家は以下のリスクに留意する必要があります:
※本記事は情報提供を目的としており、投資助言を構成するものではありません。