また、同じ文脈で、出場国が増えることで「あまり魅力的ではない試合」が増えるという趣旨の発言もあったとされています 。
この発言は、特に今回の拡大によって初めてワールドカップの舞台に立った国々や、長い年月を経て再び出場権を獲得した国々にとって、自国の努力と栄誉を正面から否定されたに等しいものでした。発言はたちまち世界中のサッカー協会の反発を招き、大規模な共同声明という異例の事態へと発展します。
日曜日、アフリカ、アジア、カリブ海地域の130サッカー協会は連名で声明を発表し、チェフェリン会長の発言に対する「深い失望」を表明しました 。声明に名を連ねた国と地域は、以下の通りです。
これらの国々の多くは、ワールドカップ初出場、あるいは長期間出場から遠ざかっていたチームです 。
共同声明では、チェフェリン会長のコメントを強く非難し、サッカーの本質とは何かを改めて世界に問いかけました。主要なポイントを再構成して紹介します。
「我々は、このコメントを敬意を込めつつも、断固として拒否する。」
「我々の国々にとって、重要ではないワールドカップの試合など存在しない。」
「サッカーは、選ばれた一部の国々の所有物ではない。その強さは、その普遍性から生まれるのだ。」
「多くの国にとって、FIFAワールドカップへの出場は、単なるスポーツの成績ではない。それは、一世代に夢と感動を与え、その国のサッカーの発展を加速させ、生涯消えることのない記憶を創り出す瞬間なのだ。」
「これらの試合が、どこか重要性に欠けるかのように示唆することは、深く失望させられるものであり、世界中の選手、コーチ、クラブ、サッカー指導者、そしてサポーターたちの努力、犠牲、そして願いを全く認識していない。」
「我々は、予選を勝ち抜いた全ての国が敬意を受けるに値すると信じている。どのチームも、その実力によってその地位を獲得したのだ。全てのサポーターには夢を見る権利がある。世界中の何百万人もの人々にとって、全ての試合が意味を持っているのだ。」
「それゆえ、我々はUEFA会長のコメントを拒否し、サッカーの成長は、機会を創出し続け、新たな世代に刺激を与え、この競技の真にグローバルな性質を強化し続けなければならないという、我々の信念を再確認する。」
この騒動が単なる「失言」では済まされないのは、UEFAが世界のサッカー界において持つ圧倒的な影響力と、長年にわたる「欧州中心主義」への潜在的な不満が背景にあるからです。
今回の13カ国の共同声明は、サッカーが一部の大国だけのものではなく、世界中の夢と努力によって成り立っていることを、改めて国際社会に突きつける、歴史的な出来事となりました。