最大の外部出資者として名乗りを上げているのは、中国を代表する二大企業だ。
このほか、中国政府系のAI投資ファンド(いわゆる「ビッグファンド」)、ネットイース(NetEase)、JDドットコム(JD.com)などのインターネット企業や、IDGキャピタル、モノリス・キャピタルといったベンチャーキャピタルも最終協議に参加中だ。出資者の数は最終的に10社未満に絞られる見通しだ 。
DeepSeekはこれまで約2年間、「投資したくてもできない」最も有名なAI企業の一つだった。同社は量的ヘッジファンド「幻方量化(High-Flyer Capital Management)」傘下で運営され、これまで幾度となく外部資金の受け入れを拒否してきた 。
その方針を転換した理由はいくつかある。今回調達する資金の使途は、最先端AIモデル開発の生命線である計算インフラの拡充と、優秀な研究人材を確保するための報酬改善が中心だ。中国のAI業界では熾烈な人材争奪戦が繰り広げられている 。
今回の巨額調達は、DeepSeekの戦略的重要性の高まりも示す。同社の低コスト推論モデルが年初に世界市場を震撼させて以来、産業界やIT大手が一斉にこの新星との関係構築に動き出した形だ。CATLの参加はEVバッテリーのサプライチェーンをAIのデータセンターブームに直結させ、テンセントの投資は、基盤モデル開発競争へ本格参入するという同社の野心をより鮮明にする 。
資金調達ラウンドは数週間以内にクローズする見通しだが、協議内容に詳しい関係者によれば、最終的な条件は依然として変更される可能性がある 。現時点の数字はすべて匿名の情報源に基づくもので、DeepSeekによる公式の発表はまだ行われていない。報道の上限額どおりに調達が成立すれば、DeepSeekは伝統的なベンチャーキャピタルから1ドルの資金も受け取らぬまま、評価額500億ドル超というAI企業の「エリートクラブ」に名を連ねることになる。
Comments
0 comments