| 伝染病 | 主な感染経路 | 感染管理看護師が知っておくべき重要ポイント |
|---|---|---|
| 麻疹(Measles) | 空気感染(リスク高い)。CDCはAirborne + Standard Precautionsを推奨。 | 最優先警告。 疑い例には即座にサージカルマスクを着用させ、空気感染隔離室(陰圧室)へ迅速に振り分ける。CDCは発疹出現後4日間(免疫不全者は全経過)空気感染予防策を推奨。 免疫のない医療従事者は病室に入室してはならない。 職員のMMR(麻疹・おたふく風邪・風疹)ワクチン接種歴を確認し、接触者追跡を迅速に実施。特に妊婦、免疫力低下者、1歳未満の乳児を保護する。香港政府も、麻疹流行地域への渡航を避け、症状がある場合はマスク着用・非免疫者との接触回避・受診を呼びかけている。 |
| MPOX(サル痘) | 接触感染(患者や環境との接触による曝露リスク評価が中心)。医療現場では疑い例に即時感染予防策。 | 疑い例は直ちに感染管理チームに通報し、個室隔離。入室時は個人用防護具(PPE)を着用。CDCは疑い患者を個室に入室させ、入室時にPPEを使用するよう推奨。 皮膚病変を被覆し、タオルや寝具の共用禁止、汚染リネンの適切処理が鍵。曝露後の評価・ワクチン・健康監視は地域および施設のガイドラインに従う。 |
| 手足口病(HFMD) | 主に接触感染。主に小児に発生するエンテロウイルス感染症。 | 学校、保育所、小児病棟での集団発生に注意。香港政府によると、2026年5月以降、広東省、日本、韓国など近隣地域で手足口病の活動性が季節的に上昇。 感染管理のポイントは接触+標準予防策、厳格な手指衛生、環境清掃、玩具消毒、おむつ交換後の手洗い。香港政府は手指衛生の徹底を推奨。 発熱・口腔潰瘍・手足の水ぶくれがある場合、施設の方針に従い登校や集団活動を控える。 |
| COVID-19 | 飛沫感染が主。リスク評価に応じて空気/接触予防策を追加。 | 呼吸器症状のある患者をトリアージし、リスク評価に基づき飛沫/空気+接触予防策を判断。感染経路別予防策は、標準予防策に加えて、特定の病原体に感染している可能性のある患者に使用する。 高リスク手技時は適切なPPEを使用し、手指衛生・環境消毒・血液・体液曝露の最小化などの標準予防策を併用。 高齢者施設、内科病棟、腫瘍・腎臓・ICUでは、より低い閾値でのトリアージ・検査・職員の病欠対応を検討。 |
| 季節性インフルエンザ(Influenza) | 飛沫感染が主。呼吸器感染症のトリアージ+飛沫+標準予防策。 | |
| デング熱(Dengue fever) | 蚊媒介感染。医療機関では基本的に標準予防策+防蚊対策。 | 感染管理の重点は防蚊と届出。香港政府は夏季の旅行者に感染症への注意を呼びかけ。 発熱期の患者は蚊に刺されないよう注意。渡航歴の聴取、公衆衛生当局への届出、病室内のボウフラ対策・防蚊対策を実施。 |
| チクングニア熱(Chikungunya) | 蚊媒介感染。医療機関では基本的に標準予防策+防蚊対策。 | デング熱と同様の原則。標準予防策で十分だが、防蚊対策、渡航歴確認、届出、ベクターコントロールは必須。 発熱・関節痛・発疹がある患者は、地域の公衆衛生および施設のフローに従い評価・届出。 |
| 水痘(Chickenpox / Varicella) | 空気感染および接触感染。CDC Appendix Aは水痘類感染に感染経路別予防策を推奨。 | 疑い例は空気+接触+標準予防策。可能な限り陰圧室または適切な隔離場所を確保。 免疫のない妊婦、免疫力低下者、新生児、未接種者を特に保護。 |
| 食中毒・水系胃腸炎(Foodborne illness / Food Poisoning) | 糞口感染、汚染環境、嘔吐・下痢患者のケア時の接触リスク。 |
第1優先:麻疹、水痘
いずれも空気感染リスクを考慮。特に麻疹は空気+標準予防策が必要。疑い例は通常の待合室に留めてはいけない。
第2優先:MPOX、手足口病、胃腸炎
主に接触予防策、手指衛生、環境清掃、リネン・汚染物の処理、曝露後のフォローアップが重要。MPOX疑い例は直ちに感染管理チームに通報し、個室隔離、入室時のPPE使用が必要。
第3優先:COVID-19、インフルエンザ
呼吸器症状のある患者は早期にマスク着用・トリアージし、標準予防策に加えてリスク評価に基づき適切な感染経路別予防策を追加。
第4優先:デング熱、チクングニア熱
医療機関でのケアの主な重点は渡航歴確認、防蚊対策、届出、発熱期の患者が蚊に刺されないようにすること。病棟隔離のみに頼らない。
共通原則
標準予防策には、手指衛生、環境清掃・消毒、注射・薬剤の安全、リスク評価に基づくPPEの使用、血液・体液曝露の最小化が含まれる。 感染経路別予防策は、特定の感染症が疑われるか確定した場合に、標準予防策の上に追加して使用する。
| 通常は飛沫+標準予防策。発熱・呼吸器症状がある場合は即時マスク着用、トリアージ、手指衛生、咳エチケットを実施。 高リスク患者(高齢者、乳幼児、妊婦、基礎疾患保有者)に注意。ワクチン接種、職員の病欠対応、施設内アウトブレイク監視は地域および施設の方針に従う。 |
| 病棟で集団発生時は直ちに接触予防策強化、手指衛生、環境消毒、嘔吐物・糞便処理、患者区分、職員シフト管理を実施。 集団下痢・嘔吐、施設や学校でのクラスター発生時は、施設および公衆衛生の手順に従い届出。 |