さらに、ボディパネルと各部品の間の隙間(パネルギャップ)や、取り付け位置のずれ(アライメント)も注意事項として挙げられている。 トヨタはこれらの点について、車両の機能、安全性、走行性能には一切影響しないことを強調している。
日産のムラーノに対する案内は、より率直な表現で知られる。日産は顧客に対し、ムラーノが「海外市場標準に従って完成している」と明言し、シーラント(接着剤)の残留跡、パネル間の段差や表面の軽微な不揃いなど、同様の外観上の特徴が生じ得ることを伝えている。
これらの告知が存在する背景には、大きな規制変更がある。2026年2月16日、国土交通省は米国製乗用車向けの新たな認証制度を導入した。 この制度のもとでは、米国の安全基準(米国連邦自動車安全基準など)を満たす車両は、日本の独自安全試験を追加で受けることなく販売が認められる。
この規制緩和は、ワシントンと東京の間の交渉(2025年7月の日米枠組み合意など)を経て実現し、より広範な関税枠組み合意の一部をなす。 この新制度により、日本の自動車メーカーは米国の自社工場で生産した車両を「逆輸入」する道が開かれた。これは1990年代以来、あまり行われてこなかった戦略である。
トヨタは2026年4月2日に東京で米国製タンドラとハイランダーの販売を開始し、同年夏までに全国展開を予定している。 日産は2026年3月、テネシー州スマーナ工場で生産するムラーノを2027年初頭に日本で発売すると発表した。
ホンダも同様に、この制度を活用してアキュラ・インテグラ タイプSとパスポート トレイルスポーツ エリートの日本投入を計画している。
これらの品質告知は、日本の消費者が求める水準と、日本企業が運営する米国工場のアウトプットとの間に長年存在してきた微妙な差を浮き彫りにしている。トヨタ自身の資料は、タンドラとハイランダーが海外市場向けに設計され、塗装と仕上げに関して「海外市場標準」を採用していることを明確に説明している。
両社がこうした注意事項を公表するのは、一部の日本の購入者が国産車には見られない外観上の違いに気づく可能性があることを、暗に認めることでもある。このアプローチは、製造工程を変えるというよりは、不満を未然に防ぐための顧客期待管理の一環と見られる。輸入車が国内生産車と同じショールームに並ぶ以上、標準の違いを正直に伝える必要があるという判断だ。
両社とも、これらの米国製車両に機能上の欠陥があるとは主張していない。しかし、この異例の率直さは、通商政策が新たな市場チャネルを開くにつれ、メーカーが太平洋を挟んで異なる品質期待をもう一度、そして今度は明示的に調整せざるを得なくなったことを示している。
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