AMDは、Radeon RX 9000シリーズGPUについて、2026年第3四半期に3度目となる値上げを計画しています。これは2025年末から始まった2回の値上げに続くもので、上昇率は10~15%、早ければ7月にも実施される可能性があります。値上げの根本原因は、AI(人工知能)やデータセンター向けの爆発的な需要に起因する、DRAMおよびVRAM(GDDR6メモリ)の価格高騰です。その累積的な影響で、最新のゲーミングGPUは非常に高価になっており、グラフィックボードの購入を検討している人にとって無視できない状況です。以下、値上げの全体的な流れ、背景、そして意味するところを詳しく解説します。
AMDは2026年第3四半期、Radeon RX 9000シリーズの価格を10~15%引き上げる計画で、早ければ7月にも実施される見込みです。この値上げの直接の理由は、AMDが2026年下半期もVRAM(GDDR6メモリ)価格の上昇が続くと予想しているためです
。実際、欧州や中国のスポット市場では、この正式な価格改定に先立ち、RX 9000シリーズのカードがすでに10~18%値上がりしています
。
これらの累積的な結果、2026年初頭までに小売価格への影響は顕著になりました。RX 9000シリーズのスポット価格は機種全体で10~17%上昇。最上位のRX 9070 XTは17%と最大の上昇率を示し、RX 9060 XT 16GBは14%、RX 9060 XT 8GBは10%の上昇となりました。地域によっては、2025年末の水準から価格が40~45%も跳ね上がった後、一部下落しました
。例えば、日本の小売店では、RX 9070 XTが2026年1月中旬に約14万4000円(約876ドル)と、2025年11月比で30~35%上昇したケースもあります
。
根本的な要因は、深刻なDRAMおよびGDDR6メモリ不足です。これは、AIデータセンターやハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)からの爆発的な需要が、広帯域幅メモリを大量に消費し、コンシューマー向けGPUへの供給を圧迫していることに起因します。さらに、メモリ基板やパッケージング、その他の部品コストの上昇が問題に拍車をかけています
。AMDのCEO自身も2026年5月、「今後、メモリと部品のコストが上昇する」と警告しており、第3四半期および第4四半期のGPU価格への更なる圧力を示唆しています
。
重要なのは、これがAMDだけの問題ではないという点です。NVIDIAも同様のメモリコスト上昇を理由に、GeForceラインアップ全体で値上げを実施しています。
発売時の希望小売価格が599ドルだったRX 9070 XTのようなカードは、複数の値上げが積み重なり、2026年初頭には実勢価格が当初のMSRP比で10~17%も上昇しました。地域によっては、ピーク時に発売時の30~45%も高い水準に達しました
。
しかし、消費者の抵抗もあり、価格はその後下落に転じました。2026年2月までに、日本などの市場では、ゲーマーが高騰した価格での購入を控えたため、小売店が値下げに動き、1月のピーク時から10~20%の値引きが行われるようになりました。例えば、日本の小売店Ark PCは、春のセールでRX 9060 XTを379ドル、RX 9070 XTを632ドルで販売し、ピーク時から15~20%の値引きを実施しました
。
しかし、計画されている2026年第3四半期の値上げは、こうした値下がりの効果を無効にする恐れがあります。AMDは「ゲーマーのために戦う」と公言していますが、メモリコストという自身のコントロールが及ばない逆風があることも認めています。全体の傾向として、フラッグシップやミッドレンジのゲーミングGPUは、MSRPが示す価格よりもはるかに高い価格が常態化し、2026年中は価格変動が続くという「ニューノーマル」に突入しつつあることを示唆しています。
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AMDはRadeon RX 9000シリーズの3度目となる値上げを2026年第3四半期に計画(10~15%増)。過去2回の値上げは2025年12月から始まった。
AMDはRadeon RX 9000シリーズの3度目となる値上げを2026年第3四半期に計画(10~15%増)。過去2回の値上げは2025年12月から始まった。 これまでの累積効果でGPU価格は高騰。1回目の値上げはVRAM 8GBあたり10ドルの卸値上昇、2回目はラインアップ全体で10%増、3回目の卸値調整は5~15%にのぼる。
根本原因はAIデータセンター向け需要による深刻なDRAM不足。これはAMDに限らず、NVIDIAも同様にGPU値上げを実施している業界全体の問題である。