重要な注意点:GAAPベースのEPSと純利益は、保有する有価証券の評価益(非現金項目)によって大幅に膨らんでいる。この影響を除けば、営業業績自体は依然として堅調だが、見出しにある9.11ドルEPSほどの劇的な伸びではない。
セグメント | 売上高 | 前年比成長率
---|---|
Googleサービス(検索、YouTubeなど) | 945億ドル | +15%
Google Cloud | 248億ドル | +82%
YouTube広告 | — | +13%
Google Cloudは今四半期の最大のスターだった。クラウド売上高は前年同期比82%増の248億ドルに急拡大。AIインフラ、エンタープライズ向けAIソリューション、そしてGemini関連のワークロードへの需要が牽引した。これはアナリストが予想していた63〜65%の成長率を大きく上回る結果だ。
クラウド部門の営業利益は88億ドルに達し、前年同期の28億ドルから急増。事業の規模拡大に伴い、利益率も急速に改善していることを示している。
アルファベットは2026年の設備投資ガイダンスを、わずか3ヶ月前の4月に設定した1800億〜1900億ドルから、1950億〜2050億ドルへと引き上げた。これは今年に入って3度目の上方修正となる。
| ガイダンス発表時期 | 設備投資レンジ |
|---|---|
| 2026年2月 | 1750億〜1850億ドル |
| 2026年4月(第1四半期決算時) | 1800億〜1900億ドル |
| 2026年7月(第2四半期決算時) | 1950億〜2050億ドル |
上限の2050億ドルで見ると、これは2025年の設備投資額(約910億ドル)の2倍以上に相当する。CFOのアナト・アシュケナジ氏は、今回の増額は「需要に対応するためのキャパシティ供給の加速」を反映したものだと説明。支出の約60%はサーバーに、残りの40%はデータセンターおよびネットワーク機器に充てられるとしている。同社は2027年の設備投資についても、2026年から「大幅に増加する」との見通しを示している。
第2四半期の設備投資実行額:第1四半期の設備投資は357億ドル(前年同期比107%増)で、今回の通期ガイダンスを達成するには、下半期にさらに支出を加速させる必要があることを示している。第2四半期だけで449億ドルもの設備投資が行われた。
アルファベットの設備投資急増は、米国大手ハイパースケーラー4社が協調して進める、これまでにない投資サイクルの一部である。アマゾン、マイクロソフト、アルファベット、メタの4社の2026年設備投資総額は、約7250億ドルに達する見通しだ。これは2025年の約4100億ドルから、約77%増加することになる。
| 企業 | 2026年設備投資(概算) |
|---|---|
| Amazon | 約2000億ドル |
| Microsoft | 約1900億ドル |
| Alphabet | 1950億〜2050億ドル(修正後) |
| Meta | 約1150億〜1350億ドル |
ゴールドマン・サックスは、これら4社の2025〜2030年にかけての累計設備投資額が5兆3000億ドルに達すると予測している。ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏はこの状況を「軍拡競争(arms race)」と表現。投資を削減した企業は、計算能力とAI分野での提携において他社に後れを取るリスクがあると指摘する。モルガン・スタンレーは、今後1年間のAI関連インフラ投資総額が1兆ドルを超えるとの試算を示している。
アルファベットの第2四半期におけるフリーキャッシュフローのマイナス59億ドルへの転落は、ハイパースケーラーグループ全体に広がるより大きな緊張の初期兆候と言える。アナリストの試算によると、ハイパースケーラー全体のフリーキャッシュフローは2026年第3四半期までにマイナスに転じる可能性がある。設備投資が年率約70%で成長しているのに対し、キャッシュフローの成長は約23%にとどまっているためだ。
アルファベット自体は、第2四半期に391億ドルの営業キャッシュフローを生み出したが、設備投資に449億ドルを費やしたため、両者の差は59億ドルとなった。とはいえ、同社は依然として2425億ドルの現金および有価証券を保有し、長期債務は982億ドルであるため、バランスシートが直ちに危機に瀕しているわけではない。しかし、このトレンドは今後も注視すべき点だ。