| サブカテゴリ | 2025年支出 | 2026年支出 | 前年比成長率 |
|---|---|---|---|
| 基盤/汎用生成AIモデル | 114億ドル | 234億ドル | +104.2% |
| DSLM・専門特化型生成AIモデル | 16億ドル | 49億ドル | +210.0% |
| AIアプリケーション開発プラットフォーム | 69億ドル | 95億ドル | +38.6% |
| データサイエンス・MLプラットフォーム | 194億ドル | 264億ドル | +36.3% |
| AIプラットフォーム&モデル 合計 | 約390億ドル | 642.5億ドル | +63.4% |
この642億ドルの内訳を見ると、生成AIモデル(汎用・領域特化型の両方)が急成長のエンジンである一方、従来型のデータサイエンス/MLプラットフォームやAIアプリ開発プラットフォームは安定したペースで成長している。
DSLM(ドメイン特化型言語モデル)および専門特化型生成AIモデルが最も際立っている。わずか1年で支出が3倍以上に膨れ上がった。ガートナー上級主席研究アナリストのアルナスリー・チェパルティ氏は、企業が汎用の基盤モデルだけに頼るのではなく、自社の業種や業務に特化したモデルを求める傾向が強まっていると指摘する。
汎用生成AIモデル(基盤モデル)も成長率こそ104.2%とDSLMに譲るものの、114億ドルから234億ドルへの増加額は120億ドルと絶対値では最大であり、モデルカテゴリ全体の中で最大の支出項目であり続けている。
ガートナーは2026年5月19日、AI技術スタック全体をカバーするより広範な世界のAI支出予測を発表している。その主要数字は以下の通り。
重要な関係性: 642億ドルの「AIプラットフォーム・モデル」市場は、中核的構成要素に対するエンドユーザーの支出である。これは2.59兆ドルの**約2.5%**に相当するに過ぎない。その理由は、2.59兆ドルの大部分が、プラットフォームやモデルの調達ではなく、ベンダー側のインフラ、AI強化ハードウェア、サービス、そして製品(AI PCやスマートフォンなど)へのAI組み込みに向けられているからである。
ガートナーは2026年1月から5月にかけて、AI総支出の予測を上方修正している。1月時点の予測では、総AI支出は2.52兆ドル(前年比44%増) とされていたが、5月の改訂版では2.59兆ドル(同47%増) に引き上げられ、約700億ドルが追加された。その一因は、モデル消費の増加見込みである。2026年7月のプラットフォーム・モデル予測は、この上方修正と整合的である。
データが描き出す構図は明確だ。AI支出の成長エンジンは、特に領域特化型モデルを中心とした生成AIモデルである。しかし同時に、AI投資の大部分は依然としてインフラ、すなわちそれらのモデルを駆動するサーバー、チップ、データセンターに振り向けられている。企業にとっての教訓は、モデルへの支出は急速に加速しているものの、全体的なAI予算を支配しているのはインフラコストであるという点だ。