フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は、7月初旬に約1カ月ぶりとなる最悪の2日間の下落を記録。第2四半期に歴史的な88%の上昇を遂げた後、最大6.7%下落した。ヘッジファンドは決算発表を前に、4週連続でテックハードウェア株を売り越した
。下落の引き金となったのは、メタ・プラットフォームズの設備投資規律シグナル、中国ディープシークのAIチップ開発報道、そしてバリュエーション懸念からAI関連銘柄を敬遠する動きなどだ
。7月中旬には下落はさらに深刻化。SOXは1年超で最大の週間下落を記録し、7月17日にはナスダック先物が2%、S&P500先物が1%下落した
。
重要なポイント: 半導体の売りは原油急騰とは根本的に異なる要因——AI投資への懐疑的見方とヘッジファンドのリスク回避——によるものだが、両者が同時に発生したことで、世界的なリスクオフムードが増幅されている。
アジア市場、特に半導体の輸出比率が高い国々は、このクロスカレントの直撃を受けた。
韓国のKOSPIは7月2日に7.9%急落。さらに7月13日には約9%の暴落でサーキットブレーカーが作動した。サムスン電子は9.1%、SKハイニックスは14.5%下落した
。日本の日経平均株価も7月16日には一時2,200ポイント超(約2.8%)下落。半導体製造装置や半導体関連株が下落をけん引した
。KOSDAQは7月13日に800を一時割り込んだ
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重要なポイント: アジアのハイテク株主体の株価指数は、AI投資シフトからの半導体株のバリュエーション調整と、原油高による収益圧迫の「双子の逆風」にさらされている。
短期の停戦中に発表された6月の消費者物価指数(CPI)は予想外に落ち着いていたが、紛争の再燃で再び懸念が強まっている。ガソリン価格は既に前年比で約70セント上昇している
。ゴールドマン・サックスは、ブレント原油が1バレル=78ドル(紛争前の約70ドルを大きく上回る)であることは、インフレ期待とFRBの金利経路に直接的な影響を与えると指摘した
。長期的なインフレ期待は7月初旬までは抑制されていたが、消費者の懸念は高まっており、アナリストは紛争が長期化すれば、より顕著な反応が生じる可能性があると警告している
。ロイターは現在の状況を「インフレの宙づり状態」と表現。今後2週間に政策会合を控える各国中央銀行の動きの余地は限られていると指摘している
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重要なポイント: 原油高はガソリン価格と短期的なインフレ期待に影響を及ぼしているが、債券市場はまだ長期的なインフレ期待を本格的に織り込んでいない。紛争が長引けば、この状況は変わる可能性がある。
FRBは3月に政策金利を3.5%~3.75%で据え置き、その後もイラン紛争によるインフレ懸念から様子見姿勢を続けている。6月下旬時点で、先物市場はインフレ指標の上昇とタカ派的なFOMCを受けて、今後1年間にほぼ2回の利上げを織り込んでいた。一時的な停戦でもこの見方は変わらなかった
。3月のFOMC議事要旨では、利下げは2026年12月まで完全には織り込まれていなかったことが示されている
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7月16日に発表された6月CPIが予想外に弱かったことで、市場は7月の利上げ観測を**織り込み、**ドルは1カ月ぶりの安値をつけた。しかし、中東情勢の再緊迫化は「インフレ見通しに上振れリスクをもたらしている」
。FRBはスタグフレーション的なジレンマ——供給要因による原油高がインフレを押し上げる一方、株式市場の急落と半導体セクターの低迷は成長を脅かす——に直面している。これは利下げではなく忍耐を正当化するものであり、市場もまさにそれを織り込んでいる:7月の利上げはなく、原油高によるインフレが続けば利上げも選択肢となる。
重要なポイント: FRBは次回会合でも据え置きと予想されるが、リスクのバランスは変化している。原油高がコアインフレに波及すれば、利下げではなく利上げの確率が高まる——これは、通常、株安が進む局面で市場が望むものとは正反対のシナリオだ。
米国の主要テクノロジーおよび半導体企業の決算発表が目前に迫っている。以下の3つの要因が重なり、異例に高いイベントリスクが生じている。
最大の不確定要素は、米イラン紛争がさらに激化するか、沈静化するかだ。緊張緩和は原油価格とインフレ圧力を和らげ、FRBに緩和的な姿勢を可能にし、テクノロジー株の回復につながる可能性がある。一方、攻撃の継続とホルムズ海峡の混乱は、スタグフレーション的な状況をさらに悪化させるだろう。