UGVを運用するウクライナ軍部隊の数は、同じ6ヶ月間で117から230へ倍増。運用部隊数は2025年11月の67から2026年3月には167に増加している。
2026年4月、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、2026年中に少なくとも5万台のUGVを配備するよう軍に命じ、これを「兵士の命を救う次の大きな一歩」と位置付けた。国防省はさらに、7月1日までに2万5000台の無人地上戦闘車両(UGCV)を契約する目標を設定。これは2025年1年間の契約総数の2倍以上に相当する。
4月中旬の時点で、UGCVメーカーとの契約は19件、総額110億フリヴニャ(当時の為替レートで約2億7000万~2億8000万ドル)に上った。ミハイロ・フェドロフ国防相は「目標は、前線の兵站(ロジスティクス)の100%をロボットシステムで行うこと」と述べている。国防省は1月以降、ドローン、UGV、電子戦システムを前線に送り込むため、デジタル調達システムを通じて140億フリヴニャ(約3億3000万ドル)以上を支出。このシステムでは前線部隊が直接装備を発注できる。
4年前には「実質的に存在しなかった」UGCV市場は、Brave1防衛イノベーションプラットフォームを通じて育成され、280社以上、550以上のソリューションを擁するまでに成長した。認証、許可、配備を効率化するための専用のUGCV「センター・オブ・エクセレンス」も設立されつつある。生産は急速に拡大しており、Ratel Robotics社だけで月産200台のロボットを生産。総納入数は2024年の約2000台から2025年には約1万5000台に増加した。
UGVは多様な任務を同時に遂行している:
2026年4月、ウクライナ軍は地上ロボットと航空ドローンだけを使用し、兵士を投入せずにロシア軍陣地を占拠。戦争初の無人システムのみによる作戦となった。
ウクライナ第3軍団は、2026年末までに歩兵の30%を地上ベースのロボットシステムに置き換える公式計画を発表している。指揮官らは旅団が定員の50~60%で運用されている状況を説明し、ある指揮官はDefense Newsに対し「我々には歩兵がいない」と語った。前線の兵士の平均年齢は43~45歳、約20万人の兵士が無断離隊(AWOL)中で、約200万人の男性が動員を逃れている。
UGVと航空ドローンは、2026年上半期にウクライナが約600km²の領土を奪還するのに貢献した。欧州政策分析センター(CEPA)のフェロー、フェデリコ・ボルサリ氏は「ウクライナがこの分野で先行しているのは、貴重な3年間の戦場テストと実験があり、その結果、UGVを運用するための強固な戦術と専用の組織構造(新しい部隊など)を開発できたからだ」と指摘する。
2026年7月、Ratel Robotics社は前線での運用分析、オペレーターフィードバック、そして実戦運用でのみ顕在化する弱点に対するエンジニアリングチームの取り組みに基づき、大幅に更新されたRatel Xデザインを発表した。主なアップグレードは以下の通り:
基本仕様は変更なし:Ratel Xは車輪式兵站UGVで、最低地上高400mm超、最高速度14km/h、1回の充電での航続距離100km超、積載能力400kg、運用航続距離115km超、寸法2,580×1,780×830~1,930mm、重量は無積載時1,130kg、積載時1,530kg。
同社はこれらのアップデートを「プラットフォームの戦闘使用分析、オペレーターフィードバック、そして実運用時にのみ顕在化する弱点に対するエンジニアリングチームの取り組み」に由来すると説明している。Ratel Robotics社はまた、BrixDef社と共にデンマークでフィールドシナリオとチーム連携に焦点を当てた共同訓練イベントに参加。UGVにネットランチャーを搭載し、対ドローンや捕獲任務に使用するテストも行っている。同社は水障害物を横断できるRatel Xの水陸両用改造版も開発中である。
ロシア軍のドローン飽和攻撃とウクライナの深刻な人員不足(5万5000人以上の戦死者、前線部隊は定員の半分)が、UGV推進の主な原動力である。ウクライナは、3年間の戦場テストと実験により専用の戦術と組織構造を可能にしたため、運用上のUGV統合において世界をリードしている。UGV計画は理論上の訓練ではなく、生存をかけた必然であり、すでに現代戦の様相を変えつつある。