問題となったのは、ゴール直前のスプリントでの出来事だ。ヘリコプター映像によると、ギルメイがソーレン・ワーレンスコルド(ウノXモビリティ)に対して、バリアに向かって強く寄せるような動きを見せ、ワーレンスコルドの走行ラインを著しく妨害した 。前日の第7ステージで2位に入り、このステージの優勝候補と目されていたワーレンスコルドは、結果的に11位に終わった 。
レース直後、ワーレンスコルドはメディアに対し、怒りをあらわに語った。「彼は完全なバカのように走った」と 。彼は、この動きは単に危険であるだけでなく、意図的な威嚇行為であり、自分からはるかに良い結果を奪ったと主張した 。
レースコミッセール(審判団)は映像を確認した結果、ギルメイに対して「スプリント中の威嚇的行為」に対する警告を発した 。しかし、決定的だったのは、降格処分や2位の順位剥奪は行わなかったことだ。この決定に対し、ワーレンスコルドは即座に不満を表明し、もっと厳しい罰則(順位降格)が下されるべきだったと訴えた 。この裁定は、ノルウェー人ライダーに大きなフラストレーションを残す結果となった。
この結果は、ポイント獲得争い(マイヨ・ヴェール)の行方にも大きく影響した。第8ステージ終了時点のポイントランキングは以下の通り。
平坦ステージに配点の多くが割かれる今年のポイントシステムもあり、メルリエの勢いはペデルセンのリーダーシップを脅かしている 。論争の渦中にあるギルメイも、依然として強力なライバルであることに変わりはない 。
総合成績に変動はなく、ポガチャルがマイヨ・ジョーヌを守った。2位はヨナス・ヴィンゲゴー(ヴィスマ・リースアバイク)で差は2分42秒。3位はチームメイトのイサク・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG)。総合争いのライバルたちは無事にゴールしている 。
続く第9ステージはマッシフ・サントラル(中央山塊)の丘陵地帯を走る逃げ切り向きのコースで、スプリンターたちにとっては、翌週月曜日の最初の休息日を前にした休息日に相当すると見られた 。
第2週を前にしたスプリントヒエラルキーは次の通り。
ギルメイとワーレンスコルドの確執は、第2週のスプリント争いに新たな人間ドラマを加えた。走行距離230km以上を戦う自動車レース、ツール・ド・フランスにおいて、残り数キロの駆け引きは、単なるポイント争いを超えて、ライダー同士の緊張関係としても注目される。