2026年第2四半期の世界PC出荷は前年同期比4.9%減——約2年半ぶりの減少。背景には「RAMageddon(ラメイジドン)」と呼ばれるDRAM・SSD価格の急騰がある。 主要ベンダーで唯一Appleが成長。Mac出荷は前年比10.1%増の670万台、市場シェア9.9%に拡大。新型MacBook Neoがけん引し、Appleシリコンの統合メモリー構造がスポットDRAM市場の影響を軽減した。

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2026年第2四半期(Q2)の世界PC市場は、9四半期連続で続いた成長に終止符が打たれました。IDCの発表によると、世界のPC出荷台数は前年同期比4.9%減少。その原因は、業界関係者が「RAMageddon(ラメイジドン)」と呼ぶ深刻なメモリー・ストレージ不足にあります
。DRAMや3D NAND、SSDの価格が高騰し、PCメーカーは製品価格の引き上げと生産調整を余儀なくされています。
こうした逆境のなか、Appleだけは異なる道を歩んでいます。同社のQ2のMac出荷台数は670万台と、前年同期比10.1%増加。世界市場シェアは9.9%にまで拡大しました。なぜ他のメーカーが苦戦するなかで、Appleだけが成長できたのでしょうか。
根本的な原因は、DRAM・3D NAND・SSDの価格が持続的に急騰していることです。AI関連需要がメモリーの製造能力を大量に消費し、PCサプライチェーン全体に供給不足が波及しています。Gartnerの試算では、2026年末までにDRAMとSSDを合わせた価格が130%上昇するとされています
。
Omdiaによると、Q1だけでメモリー・ストレージ価格は少なくとも60%上昇し、その後もさらに値上がりが予想されています。IDCは、メーカーが部品の供給不足に対応するため平均販売価格(ASP)を引き上げ、生産も抑制した結果、出荷台数が直接的に押し下げられたと分析しています
PC市場はもともと、Windows 11への移行やハイブリッドワーク需要を背景にした回復サイクルが一巡し、成長の勢いが弱まっていました。Q4 2025に値上げを見越してメーカーやバイヤーが在庫を積み増した結果、2026年Q2はその反動で需要が一段と冷え込みました
。
2025年Q4には、メモリー価格の上昇を見越した在庫の積み増し(Forward Buying)が横行し、人為的に出荷台数が押し上げられました。この前倒し効果により、2026年Q2は価格上昇に加えて、チャネル在庫が飽和状態だったため、実需はさらに弱含みました。
2026年Q2、AppleはMacを670万台出荷し、前年同期比10.1%の増加を達成。主要ベンダーの中で突出した数字です。比較対象として、レノボ(-2.1%)、HP(-9.0%)、デル(-5.0%)はいずれも出荷減でした。
最大の要因は、新発売のMacBook Neoラインです。Appleシリコンのパフォーマンスと、値上がりするWindows PCと比較した競争力のある価格設定が、一般消費者と企業の双方に受け入れられました。
AppleのQ2の好調は、好調なQ1があってこそです。IDCによると、2026年Q1のAppleの世界PCシェアは9.5%(前年同期比40ベーシスポイント増)、出荷台数は9.1%増でした。Gartnerはさらに強気の12.7%増、シェア10.6%と推定しています
。OmdiaもQ1のMac成長率を10.7%と記録しています
。
Appleが部品価格ショックの影響を比較的受けにくかったのは、同社のカスタムAppleシリコンが採用するユニファイドメモリーアーキテクチャ(統合メモリー構造)が、スポットDRAM市場の変動から部分的に隔離されていたためです。また、Appleは長期のメモリー契約を事前に確保しており、コストが安定していたという側面もあります
。
3社のアナリストは、メモリー不足が低迷の主要因であり、本格的な回復には少なくとも2027年後半までかかるとの認識で一致しています。
IDC
Gartner
Omdia
Omdiaはまた、製品カテゴリーごとに影響はほぼ一貫していると指摘。デスクトップは10%減の5300万台、ノートブックとワークステーションも同程度の減少を見込んでいます。
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2026年第2四半期の世界PC出荷は前年同期比4.9%減——約2年半ぶりの減少。背景には「RAMageddon(ラメイジドン)」と呼ばれるDRAM・SSD価格の急騰がある。
2026年第2四半期の世界PC出荷は前年同期比4.9%減——約2年半ぶりの減少。背景には「RAMageddon(ラメイジドン)」と呼ばれるDRAM・SSD価格の急騰がある。 主要ベンダーで唯一Appleが成長。Mac出荷は前年比10.1%増の670万台、市場シェア9.9%に拡大。新型MacBook Neoがけん引し、Appleシリコンの統合メモリー構造がスポットDRAM市場の影響を軽減した。
IDC・Gartner・Omdiaの3社は2026年通年のPC出荷を前年比10~12%減と予測。Q4は最大20%減の見込みで、本格的な回復は2027年後半以降になる見通し。