売却益は明示的にSTRC永久優先株の配当支払いに充てるために使われた。売却時のビットコイン価格は72,000~74,000ドル付近であり、Strategyは市場価格よりもやや高いプレミアムで売却したことになる
。
2026年6月29日、Strategyの取締役会は新たな**「デジタル・クレジット・キャピタル・フレームワーク」を承認し、最大12.5億ドル相当のビットコイン売却**を可能とした。このフレームワークは以下の内容も含む:
承認時のビットコイン価格(約58,000ドル)で計算すると、12.5億ドルは約20,800~21,500BTCに相当し、Strategyの総保有量の約**2.5%**にあたる。アナリストはこのフレームワークを「これまでの4年間の買いのみの方針を完全に書き換えるもの」と評した
。
最新の提出書類(2026年5月31日時点)によると、Strategyは843,706BTCを保有しており、平均取得原価は約75,699ドル/BTCである。その後、同社は2026年6月8日に株式の市場売却(ATM)で1億8,100万ドルを調達し、さらに1,550BTCを購入している。これは売却と同時に積み増しも継続していることを示している
。6月末時点の総保有量は約847,000BTCと報告されている
。
マイケル・セイラーは2020年以来、Strategy(当時はMicroStrategy)をシンプルで絶対的なテーゼに基づいて構築してきた。それは、ビットコインを永遠に蓄積し、1サトシも決して売らないというものだ。彼はビットコインを「出口戦略」と呼び、売却は使命に反する行為だと位置づけていた。
2026年5月初旬の決算説明会で、セイラーは次のように述べている。「配当を支払うためにビットコインをいくらか売却するだろう。市場を慣らすためにね」。その後、Fortune誌のインタビューでは、この発言はMSTRが絶対に売却できないと想定していた「空売り筋と嫌な連中」をけん制する意図もあったと語っている
。
6月29日のフレームワークは、これまでは考えられなかったことを正式なものにした。すなわち、取締役会が承認したビットコイン・マネタイゼーション・プログラムであり、BTCを恒久的な資産から企業の流動性源へと転換させるものだ。
ビットコインは2025年10月に約126,000~126,210ドルの史上最高値を記録した。2026年7月初旬時点でビットコインは約57,700~58,500ドルで取引されており、ピークから50%以上の下落となった
。ビットコインは史上3度目となる四半期連続の損失を記録し、2026年上半期で約30%下落、6月は月間で約18.5%下落と、今年最大の月間下落率を記録した
。恐怖・強欲指数は11(「極度の恐怖」)となり、2026年下半期を迎えた
。
実際の5月の売却量32BTCは、保有総額のわずか0.004%という「誤差レベルの小ささ」だった。12.5億ドルの承認枠も上限であり、即時実行された売却ではない
。ほとんどのアナリストは、この小規模な取引そのものよりも、「決して売らない」という物語を破壊した象徴的なダメージの方が大きいと主張している
。しかし、この承認は市場に「売却の可能性が常にある」という重し(オーバーハング)をもたらし、それがセンチメントを圧迫している
。