この値下げにより、国内燃料価格はイラン紛争前の水準にほぼ戻ったと報じられています。
一般的な乗用車(タンク容量50リットル)の場合、ガソリンのグレードや地域による端数処理にもよりますが、1回の給油で 35~40元 程度の節約になります。 1トン当たり950元の値下げを1リットル当たりに換算すると、約 0.70元 の値下げに相当します。
この大幅な値下げは、国際原油価格の下落を反映したものです。イランと米国の和平交渉が進み、ホルムズ海峡通過に伴う供給懸念が後退したことが主因です。 それまではイラン紛争の影響でエネルギー供給が逼迫し、原油価格が高騰していましたが、緊張緩和によって価格下落が実現しました。 中国の価格調整メカニズムでは、国際原油価格の変動に応じて、10営業日ごとに小売価格上限が見直されます。
韓国政府は6月26日、3月に導入した緊急燃料価格上限制度を初めて引き下げると発表しました。秋慶鎬(ク・ギョンチョル)経済副首相兼企画財政部長官は、物価上昇圧力を抑えるため、第7次上限価格を従来より引き下げると述べました。 これは国際原油価格の下落を反映したものです。
精製会社がガソリンスタンドに供給する際の上限価格(供給価格上限)は以下の通りです。
これは前回の上限から1リットル当たり 150ウォン の引き下げとなります。 政府はまた、下半期の電気代とガス代を凍結する方針も示し、さらなる物価安定を図るとしています。 韓国はこれに先立ち、ガソリンへの燃料税を15%、軽油を25%削減する措置を7月末まで延長していました。
実際、7月第1週の時点でスタンド価格はすでに下落しており、全国平均のガソリン販売価格は1リットル当たり 1,952.1ウォン と、前週比で55.7ウォン下落しました。
台湾の国営石油供給会社・台湾中油(CPC Corp.)は6月27日、国際原油価格の下落に対応し、国内のガソリンと軽油の価格を引き下げると発表しました。
この決定により、CPCが推奨する小売価格は、92無鉛ガソリンが1リットル当たり30.4元、95無鉛が31.9元、98無鉛が33.9元となります。ハイオク軽油の推奨価格は29.5元に下がりました。新価格は6月29日(月)0時から7月5日まで適用されました。
台湾はこれより前、世界的なエネルギー価格高騰から消費者を守るため、燃料物品税を50%に拡大する措置を取っていました。
| 経済圏 | 適用開始日 | ガソリン値下げ幅 | 軽油値下げ幅 | メカニズム |
|---|---|---|---|---|
| 中国 | 2026年7月4日 | 1トン当たり950元(約0.70元/L) | 1トン当たり915元 | NDRCによる小売価格上限引き下げ |
| 韓国 | 2026年6月26日 | 供給上限を1,784ウォン/Lに設定 | 供給上限を1,773ウォン/Lに設定 | 石油価格上限引き下げ、燃料税軽減を7月まで延長 |
| 台湾 | 2026年6月29日 | 1.0元/L引き下げ | 0.8元/L引き下げ | CPCによる価格調整、物品税50%軽減 |
3つの経済圏に共通するのは、国際原油価格の急落です。イラン紛争とホルムズ海峡封鎖の懸念で数カ月にわたり高騰していた原油価格ですが、2026年半ばのイラン・米国和平交渉によって供給不安が和らぎ、価格は下落に転じました。 これにより、それまで価格上限の引き上げや補助金の拡大、減税などで消費者を保護してきた東アジア各国政府は、国際価格の下落を国内のドライバーに還元する動きに転じたのです。
韓国の秋慶鎬副首相は、上限価格引き下げについて中東情勢の安定化を明確な理由として挙げ、「消費者物価が完全に安定するまで上限制度は維持する」と述べています。 中国のNDRCも、調整の根拠として国際原油価格の変動を挙げています。