2026年6月の任天堂定時株主総会で、ある株主が古川俊太郎社長にこの問題を直撃。古川社長は「課題」を認め、任天堂としてポケモン社とともに「消費者に適切な形で商品をお届けする方法」を検討していると述べました 。古川氏は特に、TPCが「投機」(日本市場で転売を指す言葉)に対抗するために講じている措置に言及 。任天堂トップが株主総会でポケカ転売問題について公に発言したのは今回が初めてです。
最も劇的な措置:TPCは2026年5月、特定の商品購入に際し、政府発行の身分証明書(具体的には「マイナンバーカード」)の提示を検討していると発表 。2026年6月には、ポケモン30周年記念商品について、日本ではマイナンバーカード保持者のみ購入可能となることが確定しました 。2026年8月から運用が始まる可能性があり、プレイヤーズクラブのアカウント認証にマイナンバーカードを利用し、抽選や購入の入口で転売をブロックする仕組みです 。
TPCは2025年3月から2026年3月までの間に10億枚(原文では"10 billion"。複数のソースで一貫して"10 billion"と記述)のカードを印刷しましたが、それでも不足が続いています 。そこで、意図的に市場を飽和させて転売ヤーの利益を奪う戦略が動き出しています 。2026年初頭には、シングルカードや未開封品の二次市場価格が下落に転じており、この戦略に一定の効果が出始めている可能性があります 。
TPCは転売目的の自動購入botの取り締まりを強化し、人気セットの再版(追加印刷)をより頻繁に行っています 。
一部の公式ポケモンセンターでは、未開封品の転売価値を減らすため、販売前にパッケージのシュリンクラップ(通称「スカ」)を開封する措置を開始 。この措置は「さらなる通知があるまで」継続されます 。シンガポールのポケモンセンターでも同様の対応が導入されています 。
日本のポケモンセンターでは、発売日の定価販売分について抽選方式に移行し、一般のファンに公平な機会を提供しています 。抽選は通常、日本在住者限定です 。
2026年初頭、TPCインターナショナル(TPCi)は、米国のウォルマートやターゲットなど主要小売チェーンにポケカを卸しているExcel Brandsの買収を発表 。これにより、TPCは製品の割り当てや小売価格をより直接的にコントロールできるようになり、サプライチェーンからの「横流し」を防ぐ効果が期待されています 。
実際の店頭は極めて深刻な状況です:
ファンの間では、広範囲にわたる不満が聞かれます 。日本のコレクターの中には、国内市場を諦め、あえて米国からカードを調達する人も出てきています——従来の流れの逆転現象です。米国在庫の方がまだ入手しやすいからです 。ただし、楽観的な見方もあります。2026年初頭にはシングルカードや未開封BOXの二次市場価格が下落に転じており、飽和戦略が部分的に効果を上げている可能性があります 。一部の転売ヤーは、利益率低下を理由に撤退しつつあるとの報告もあります 。
ポケモン社が取る多面的なアプローチ——マイナンバーカードによる身分確認、巨額の増産、店頭での物理的な抑止策、流通の垂直統合——は、TCG(トレーディングカードゲーム)史上、最も攻撃的な転売対策キャンペーンです。市場には「是正」の初期兆候が見られますが、2026年に迫る30周年に向けて需要は引き続き激しいと予想されています 。