特に10世代と12世代の供給が潤沢になる見込みで、400/500シリーズの旧型マザーボードを使い続けているユーザーにとっては、マザーボード交換なしでCPUだけグレードアップできる絶好のチャンスになると報じられている 。
最大の理由は、DDR5メモリー価格の異常な高騰だ。第10世代はDDR4のみ、第12世代はDDR4とDDR5の両方に対応しており、これらのCPUを増産することは、消費者に高騰するDDR5を回避する道を提供することになる。
メモリー価格に関する主なデータ:
この異常なメモリー価格は、構造的な供給逼迫に起因している。
AI向けHBM生産が汎用DRAMを圧迫。 Samsung、SK Hynix、Micronの3社は、DRAMウェハー生産能力の50%超をAIアクセラレーター向けHBM3/HBM3eに振り向けており、消費者向けDDR5やDDR4の供給が深刻に減少している 。HBM生産だけで全DRAMウェハー容量の約23%を消費し、ウェハー1枚あたりの収益性は標準DRAMの3~5倍に達する
。
新たな生産能力はすぐには増えない。 新工場の立ち上げには18~24カ月を要し、需要は少なくとも12~18カ月は供給を上回り続けるとみられる 。Goldman Sachsは、AI主導のメモリー逼迫が2027年にはさらに厳しくなり、2028年まで続くと予測
。
AIインフラ需要の爆発。 AIサーバー1台は標準サーバーの8~10倍のDRAMを消費 。OpenAIの「Stargate」プロジェクトは、世界のDRAMウェハー生産量の最大40%を長期契約で押さえたとの報道もある
。AI関連サーバーDRAMは、2026年の世界DRAM需要の53%超を占めると予測されている
。
中国メーカーからの救済なし。 中国のDRAMメーカー(例:長鑫存儲/CXMT)は、世界的な供給不足を補うほどの増産を実現しておらず、価格は韓国(Samsung、SK Hynix)と米国(Micron)の寡占企業に委ねられたままとなっている。
Intelも事前に警告していた。 Intelは中国の顧客に対し、2026年2月にはCPUの納期が最大6カ月遅延すると早期に通知 。2025年10月には需要が供給を「上回っている」と警告していた
。同社は自社ファブをAI向けプロセッサー生産にシフトしており、旧世代CPUの供給はさらに制約されていた
。
本記事で紹介したIntelの計画は、すべてサプライチェーン情報(ChannelGate)と中国テクノロジーメディア(快科技/IT之家)の報道に基づくものであり、Intelからの公式発表ではない。Intelはこの計画を確認も否定もしておらず、中国以外の市場に拡大するかどうかも不明である。