特筆すべきは、ブラジルがこの試合に3-0で勝利し、すでにグループCの首位通過を決めていたにもかかわらずCBFが抗議に踏み切った点である。これはCBFがこの判断の不一致が大会の公正さを脅かすと強く感じていることの表れと言える。
CBFの書簡は、2026年6月22日のアルゼンチン対オーストリア戦(アルゼンチンが2-0で勝利)におけるリオネル・メッシの1点目を重要な先例として明示的に引用している。その場面では、メッシがオーストリアのディフェンダーにプレスをかけ、接触があったように見えたものの、ボールを奪い、ゴールを決めた。メッシにとってはW杯通算17点目となる記録的なゴールである
。このプレーはVARによって簡単に確認されたが、判定が覆されることはなく、そのままゴールが認められた
。
CBFは、この2つのプレーは「フォワードがディフェンダーにプレスをかけ、ボールを奪い、ゴールを決める」という点で実質的に同一であると主張している。この判断の不一致は、ブラジル、英国、インド、米国のメディアで広く報じられている
。
また、元マンチェスター・ユナイテッドおよびデンマーク代表のゴールキーパー、ピーター・シュマイケルなどの解説者も、メッシのオーストリア戦でのゴールも同じファウルの基準で言えば認められるべきではなかったと公言しており、一貫性の欠如を指摘している。
この問題は2026年大会における孤立した事例ではない。複数の情報源によると、次のような懸念が広がっている。
CBFが今回の抗議に踏み切ったのは、VARがビニシウス・ジュニオール(ファウルと判定されゴール取消)に対して、ほぼ同一のリオネル・メッシのプレー(オーストリア戦、ファウルなしでゴール承認)よりも厳しい基準を適用したと確信しているためである。ブラジル連盟は、FIFAに対し全チームに一貫したVAR基準を適用すること、およびセサル・ラモス審判をブラジルの残り試合から外すことを求めている。この騒動は、2026年ワールドカップにおいてVARが本当に均等に運用されているのかという、より大きな議論を加速させている。