これに対しVKは強く反論。「VKは米国の制裁対象になったことは一度もなく、制裁リストに掲載された事実はない」と主張し、アップルから事前の警告や説明もなかったと非難しています 。
削除はVKのエコシステム全体に及びました。『Kyiv Independent』はVKグループが運営する16のアプリがApp Storeから消えたと確認しています 。複数の報道機関が以下のアプリの削除を報じています :
削除は段階的に行われました。6月25日の早い時間帯にVK Music、VK Messenger、VK Videoが最初に消え、その後メインのVKontakteアプリも削除されました 。これらのアプリはロシア国内だけでなく、世界中のApp Storeでダウンロードできなくなりました 。すでに端末にインストール済みのユーザーは引き続き利用できますが、一度削除したり端末を買い替えたりすると、再ダウンロードはできません 。
VKはこの措置を「まったく予告なく、受け入れがたい」と非難し、アップルが警告も説明もなく一方的に削除したと主張しました 。さらに同社は、iPhoneユーザーは今後VKアプリのプッシュ通知を受け取れなくなると警告しています 。
クレムリンとロシア当局は数時間のうちにアップルに説明を要求しました 。ロシアデジタル開発省はこの削除を「政治的に動機づけられた決定」と表現し、アップルが正当な法的根拠を示していないと批判。「制裁関連の要件に関して、アップルから合理的な説明を受けていない」と述べ、米国の法律事務所によるレビューでもVKサービスをブロックする根拠は見つからなかったと主張しています 。
またロシア政府は別途、VKが開発した国営メッセンジャー「MAX」を西欧プラットフォームの代替として国民にダウンロードするよう積極的に推奨しています 。2025年にはロシア連邦法により、ロシアで販売されるすべてのスマートフォンにMAXをプリインストールすることが義務づけられました 。
2026年6月のVKアプリ削除は、深刻化する綱引きの3度目の大きなエピソードです。
アップルは同時に、ロシア政府の指示に従いロシアのApp Storeからアプリを削除してもいます。この傾向は劇的に加速しています:
この二重のパターンにより、アップルは西側の制裁を遵守するためにロシアのアプリを削除する一方で、ロシアの検閲要求に従ってアプリ(主にVPN)も削除していることになります。2026年のVK削除は制裁によるものとして最も象徴的ですが、クレムリンによる削除要求の全体的な傾向は、年間数アプリから年間1,000以上へと劇的に変化しています。
2026年6月の削除がロシアのiPhoneユーザー数百万人に与える実用的な影響は深刻です。以前にダウンロードしたアプリは引き続き使えますが、アップデートや再ダウンロードはできず、VKサービスのプッシュ通知もiOSではサポートされなくなりました 。グーグルのPlayストアではVKアプリは削除されておらず、ロシアのAndroidユーザーは影響を受けていません 。