無人の運転席に、まず目がいく
中国・深センでPony.ai、北京でBaiduのApollo Goに乗った記者が最初に意識したのは、空っぽの運転席と、自分で動くハンドルだった。深センでは車が交通の流れに入るのを見て、少し緊張したという。ところが、走り出すとその不安は薄れ、ロボタクシーは未来の乗り物というより、いつもの移動手段に近い感覚になっていった。
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2社の車で違った運転の印象
深センのPony.aiは、滑らかで安心感のある走り。ただし、ところどころ慎重に進む様子もあった。一方、北京のApollo Goは車線変更や加速、青信号での発進が比較的きびきびしていた反面、ブレーキをかける回数は多めだったという。
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この違いは、ロボタクシーが一様な乗り物ではなく、サービスや走行状況によって乗り心地が変わりうることを感じさせる。テスト乗車の記録は、技術の完成度を一言で判定するというより、乗客が実際にどう感じるかを伝えている。
「会話しなくていい」も乗る理由
記者がとりわけ気に入ったのは、運転手との世間話がないことだった。車内で気をつかわずに過ごせるのを「至福」と表現し、快適で自分だけの空間として乗れる点を魅力に挙げている。
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ただし、ここでいうプライベートさは、車内に運転手がいないという意味だ。個人情報の扱いまで保証されるという話ではない。
便利さは、派手な未来感より日々の使い勝手
「ハンドルが勝手に回る」という驚きは、乗っているうちに背景へ退いていく。移動中に人とのやり取りがなく、快適に目的地へ向かえることのほうが、日常の交通手段としては大きな価値になりうる。北京の亦荘では、ロボタクシーの有料運行を認める動きも進んでいる。
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一方、今回の2回の乗車でどんな具体的なトラブルや制約に遭遇したのかは、確認できる記事の記述だけでは分からない。別の中国での複数回の乗車記では、アプリの使いにくさや待ち時間の長さが挙げられているが、それが今回の記者の体験にもあったとは言えない。
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乗客が快適に感じることと、システム全体の安全性・信頼性が証明されることは別だ。それでも、無人運転への驚きが、気楽で実用的な移動という身近な価値に置き換わっていく様子は、ロボタクシーが珍しい実験から都市交通の選択肢へ移りつつある理由を考える手がかりになる。