アリババ、テンセント、ByteDanceなど中国のAI・クラウド企業が、NVIDIAのワークステーション向けGPU「RTX Pro 5500」を合計約600万枚発注した一方、今後4か月で届くのは数万枚、全体の約1%にとどまる見込みだとBloombergが11月4日に報じました。
1 Finimizeも同じ納入見通しを紹介しています。
注文数が多くても、すぐに製品が届くとは限りません。報道によれば、NVIDIAは中国からの需要が生産計画を大きく上回っているため、注文を満たせると保証できないと顧客や取引先に伝えています。
17 ここでいう「1%」は、報道時点から数えた短期間の納入予想です。確定した割当数や、残りの注文が最終的に出荷されないという意味ではありません。
約700億ドルの注文でも、納期は別問題
Bloombergによると、中国企業全体の注文は約600万枚で、金額にすると約700億ドル。1枚あたりの価格は1万1000ドルを超えるとされています。
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7 ただし、これは報道された注文規模に基づく金額であり、製品が納入済み、または支払い済みであることを示すものではありません。
Reutersは10月20日、ByteDance、アリババ、テンセントの3社だけで300万枚超を発注し、定価ベースで合計350億ドル超になると報じました。また、中国の顧客全体の注文は600万枚を超えていると伝えています。
17 3社の注文数と中国全体の注文数は対象範囲が異なるため、別々の数字として見る必要があります。
納入時期については、一部の買い手が2026年末までに数千枚、その後2027年2月ごろに数万枚を受け取ると見込んでいるとの報道があります。
3 こうした予想は約1%という数字の背景になりますが、NVIDIAが公表した確定納入スケジュールではありません。別の報道では、買い手側が2027年末までに約70万枚を受け取れる可能性を見積もっているとされます。ただし、生産拡大などで変わり得る推計です。
需要が生産計画を上回る
Reutersによると、NVIDIAは中国企業からの需要が計画生産を大きく上回っているため、注文を満たせる保証はないと説明しています。同報道では、2027年のRTX PRO 5500の世界生産が最大でも約300万枚にとどまる可能性も伝えられました。
17 その見通しが実現すれば、中国企業からの報道上の注文数だけでも生産上限を上回り、他地域の需要に回す分も必要になります。
RTX Pro 5500はデータセンター向けの最上位AIアクセラレーターではなく、ワークステーション向けのカードです。それでも、Reutersは米国の対中輸出規制に適合するNVIDIA製品の中で、比較的高性能な製品の一つと説明しています。
18 Reutersの日本語報道によると、中国企業はこのカードを主にAIの「推論」、つまり学習済みモデルを動かして応答などを生成する処理に使おうとしているとのことです。モデルを学習させる処理より、一般に必要な計算能力は小さいとされています。
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一部の報道は、次世代Rubinプラットフォーム向けに製造能力が振り向けられることも、RTX Pro 5500の供給を圧迫する要因として挙げています。 ただし、どの程度の生産能力が移るのか、供給不足のうち何割を占めるのかは、示された情報からは分かりません。供給を圧迫する要因の一つとして、慎重に捉えるのが適切です。
以前の「5~10%」という警告との違い
Reutersは10月、NVIDIAが取引先に対し、注文された数量の5~10%しか受け取れない可能性を示したと報じました。
17 11月4日のBloomberg報道では、買い手の見込みは今後4か月で約1%です。
1 より厳しい短期見通しに見えますが、それぞれの数字が示す期間は同じとは限らないため、同一条件の予測がそのまま改定されたと断定はできません。
Reutersの報道を紹介した別の記事では、12月に初期サンプル、2027年第1四半期に商用出荷が始まる予定とも伝えられています。 これも報道された計画であり、個々の買い手に確定した納入日が示されたことを意味するわけではありません。
「1%」は短期の見通しとして読む
現時点で報じられているのは、約600万枚の注文に対し、短期的に届く見込みは数万枚という需給の隔たりです。
1 1枚1万1000ドル超という価格や約700億ドルという注文規模は大きくても、それだけで生産枠や納入時期が確保されるわけではありません。
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したがって「1%」は、関係者への取材に基づく、今後4か月ほどの納入予想として理解するのが妥当です。確定した割当数でも、最終的に注文の残りが出荷されないという証拠でもありません。
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