ユーロスタットが2026年10月30日に公表した7〜9月期の速報値によると、ユーロ圏の国内総生産(GDP)は前期比0.4%増、欧州連合(EU)全体では0.5%増でした。ユーロ圏の伸びは市場予想の0.2%の2倍でしたが、4〜6月期の0.6%増と比べると減速しています。EU全体も前期の0.7%増からペースを落としました。
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アイルランドの伸びが目立つ
ユーロ圏のGDPは前年同期比では1.3%増でした。
2 国別ではアイルランドが5.5%増と大きく伸び、ドイツは0.2%増、スペインは0.6%増、イタリアは横ばい。フランスは0.1%減でした。
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13 オランダも0.6%増と報じられています。 リトアニアは1.0%減でした。
アイルランドの成長率は、前期の10.2%増に続く大幅な伸びです。
13 BNPパリバは、アイルランドを除くユーロ圏の成長率を0.2%と推計しました。ユーロ圏全体の0.4%との差は0.2ポイントで、アイルランドの数字が全体の伸びを押し上げた構図が見て取れます。
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フランスは7〜9月期に0.1%縮小しました。4〜6月期は横ばい、1〜3月期は0.2%減で、3四半期続けて弱い動きとなっています。
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今回の速報値は、各国のデータがまだ不完全で、今後修正される可能性があります。ユーロスタットのメタデータでは、より多くの情報を反映した更新値を11月中旬に公表する予定としています。
ユーロ相場とECBの利上げ観測
11月2日の欧州時間序盤、ユーロ/ドル(EUR/USD)は1ユーロ=1.1175ドル近辺まで上昇しました。予想を上回ったユーロ圏GDPが支えとなる一方、フィッチによるフランスの見通し変更は、ユーロの上値を抑える材料として意識されました。
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ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのエリアス・ハダッド氏は、底堅いGDPと目標を上回るインフレ見通しを背景に、12月の欧州中央銀行(ECB)の利上げ観測が残るとの見方を示しました。一方、フランスの財政問題がユーロの上昇を抑える可能性にも触れています。
18 ただし、確認できる同氏の発言資料からは、利上げ後の政策金利が2.75%になるとの見立てや、EUR/USDが1.1000まで下落するリスクを同氏が具体的に示したかどうかは確認できません。
フィッチがフランスの見通しを「ネガティブ」にした理由
フィッチはフランスの信用格付け「A+」を維持した一方、見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更しました。格付けを支える要因としては、規模が大きく多角化した経済、強い制度、ユーロ圏への加盟、底堅い銀行部門などが挙げられています。
見通し変更の背景には、前回の2026年8月の審査以降の成長鈍化、借入コストの上昇、財政赤字の拡大があり、政治の分断も財政再建を続ける難しさにつながるとフィッチは判断しました。 同社は政府債務の対GDP比が2025年の115.7%から2028年には約124%に上昇すると予測。2028年の予測は、8月時点の122.7%から引き上げられています。
フランスの10年債利回りは、フィッチの発表前の週に5.14%を超え、2002年以来の高水準に達していました。 ただし、確認できる資料だけでは、発表後に債券価格や利回りがどの程度動いたかを明確に比較できません。報道では、フィッチは次の格付け審査を2027年2月末までに行う予定とされています。
フランスの経済・財務相ロラン・レスキュール氏は、今回の判断は年末までに「責任ある予算」を成立させる必要性を示すものだと述べました。政府は、その予算で財政赤字をGDP比5%に引き下げることを目指すとしています。
59 一方、フィッチは2027年の大統領選後も持続的な赤字削減が実現するかについて慎重な見方を示しています。