微光啓航は、液体酸素(液酸)とメタンを推進剤に使う「華光一号」エンジンの予燃焼室が、長時間燃焼試験を完了したと発表しました。短時間の点火試験から、燃焼を継続できるかを確かめる段階へ進んだことを示す成果です。ただし、エンジン全体を組み上げた状態での燃焼試験が完了したわけではありません。
同社のニュースページには発表日として2026年10月15日が記載され、中国の「科技日報」は10月18日に報道しています。10月16日にも関連記事が掲載されましたが、確認できる情報では、10月16日が最初の発表日や試験実施日だとは特定できません。
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噴射器の液流試験から、長時間燃焼の確認へ
公表された開発段階をたどると、部品の基本確認から燃焼の持続性へと検証が進んでいます。
- 噴射器の液流試験: 2月、微光啓航は燃料過多型・酸素過多型の予燃焼室噴射器について、燃料側と酸素側の流路を複数の条件で試験したと発表しました。流量や流動抵抗の特性は設計要件に合致したとしています。公表情報は「液流試験」としており、水を使った試験だったとは明記されていません。
- 点火試験: 続いて、高圧の加圧供給方式による点火試験を100%運転条件で実施。点火は確実で、燃焼も安定していたと同社は説明しています。
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- 長時間燃焼試験: 今回は、それまでの短時間試験を踏まえ、予燃焼室が継続運転できるかを確認する段階に進みました。
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一連の試験はあくまで予燃焼室という部品レベルの検証です。報道では、今回の成果をシステム統合や将来のエンジン全体の燃焼試験に向けた基礎と位置づけています。
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予燃焼室の役割と、全流量サイクルの難しさ
予燃焼室は、推進剤の一部を先に燃焼させて高温・高圧のガスをつくり、そのガスでタービンを回す装置です。タービンにつながったターボポンプが推進剤を高圧で送り、エンジンの燃焼を支えます。
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華光一号が採用する全流量二段燃焼サイクルでは、燃料過多型と酸素過多型の予燃焼室を使い、それぞれを通った推進剤を主燃焼室へ送ります。 微光啓航の説明では、この構成はタービン温度や熱負荷を抑える狙いがある一方、二つの予燃焼室、二基のターボポンプ、作動タイミングや制御が密接に連携するため、システム全体の設計・運用は難しくなります。
試験で確認したこと、まだわからないこと
報道によると、今回の試験では予燃焼室の継続運転時の特性と、熱環境が部品の状態に与える影響を重点的に確認しました。得られたデータは、今後の燃焼安定性の解析、熱防護設計の評価、構造信頼性の検証に役立てるとされています。
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一方、燃焼時間や運転圧力、混合比、流量、試験回数、どちらの予燃焼室を試験したのかは、公表資料から確認できません。圧力や温度の推移、試験後の点検結果といった具体的な測定データも明らかにされていないため、性能を独立に評価したり、試験で確認できた範囲を数値で示したりすることはできません。
次の関門はシステム統合とエンジン全体の燃焼試験
微光啓航は今回の試験を、システム統合とエンジン全体の燃焼試験に向けた一段階としています。
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2 試験データの分析・検証に加え、各部品やシステムを組み合わせていく作業が残ります。確認できる資料には、エンジン全体の燃焼試験の日程や、残る工程の詳しいスケジュールは示されていません。
華光一号は、同社が開発する中型の再使用型液体ロケット「微光一号」向けのエンジンです。
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9 予燃焼室が長時間燃焼できることの確認は、開発上重要な部品レベルの前進です。ただし、エンジン全体の性能や再着火能力、再使用時の寿命、ロケットのエンジン群としての運用を実証したものではありません。