ジェンスン・フアン氏は、AI関連株が揺れた10月12〜16日の週、データセンター事業者CoreWeaveの財務基盤は強まりつつあり、エヌビディアが資金面で支える必要はないとの見方を示した。しかし、信用市場や株価は慎重な反応を続けた。投資家の焦点はAIチップ需要だけでなく、急速な事業拡大を支える借入の負担とリスクにも向けられていた。
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フアン氏はCoreWeaveの財務状況に自信
10月15日、ストックホルムで開かれたブルームバーグのイベントで、フアン氏は「CoreWeaveの強さは日々増している」と述べ、同社の資本コストも低下しているとの認識を示した。エヌビディアがCoreWeaveに金融支援を行う必要はないとも語った。
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翌16日、ベルリンでの発言では、AI関連市場の混乱について「いずれ過ぎ去る」との見方を示した。報道された発言はAIをめぐる投資への幅広い自信を表すもので、エヌビディア製チップの需要を具体的な数値で予測したものではない。
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市場が気にかけるのは、拡大を支える借入
投資家は、CoreWeaveのデータセンター拡張を支える債務の調達条件に目を向けていた。同社の5年物クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドは、一時1,194.5ベーシスポイントに達し、過去最高を記録したと報じられた。市場価格からは、5年以内のデフォルト確率が60%を超えるとの見方が示されたという。ただし、これは信用市場が織り込んだ推計であり、実際にデフォルトが起きると確定したわけではない。
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社債利回りにも警戒が表れた。2031年償還債の利回りは15.78%と報じられている。フアン氏が資本コストの低下を語る一方で、債券市場ではCoreWeaveの信用リスクに高い価格が付いていた。
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エヌビディアとの関係も、発言を評価するうえでの背景となる。エヌビディアはCoreWeaveの約10%を保有する主要株主で、チップの主要供給元でもある。こうした関係がフアン氏の見方を否定するわけではないが、市場のシグナルと合わせて考える際には押さえておきたい点だ。
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株価は安心感を取り戻せず
CoreWeave株は10月14日(水)に15.5%下落。フアン氏の発言が伝わった翌15日(木)も、東部時間午後0時42分時点で2.5%安の64.16ドルだった。
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16日(金)には再び下落し、報道ではこの週の下落率は約25%に達したとされた。日ごとの終値について報道間で一貫した数字が示されているわけではないものの、フアン氏の発言だけでは投資家の懸念を払拭できなかったことがうかがえる。
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AI需要への期待と、資金調達への懸念は両立する
AI計算能力への需要が強いと見ることと、そのインフラを整備するための借入に不安を抱くことは、矛盾しない。フアン氏はCoreWeaveの財務見通しとAI関連投資への自信を示した一方、信用市場の動きには、拡大に必要な資金を調達するリスクへの投資家の懸念が表れていた。
この週のポイントは、市場がフアン氏の見方を否定したということではない。エヌビディアCEOの安心材料だけでは、CoreWeaveの借入コストや成長資金の確保をめぐる懸念を上回れなかった、ということだ。
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