10月3日、米国とイスラエルによる対イラン戦争が8カ月目に入るなか、トランプ大統領はイランが核兵器計画を「ほぼ断念した」と述べた。これはイランの意図についてのトランプ氏の見方であり、国際原子力機関(IAEA)が確認した事実ではない。IAEAは現在、イランの核物質や施設の状況を検証できないとしている。
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何が分かっていて、何が確認できないのか
2026年6月に米国とイランが交わした覚書には、イランが核兵器を取得・開発しないとの約束が盛り込まれている。また、米国家情報長官は同年3月、イランがウラン濃縮を再開していないと議会で証言した。いずれも関連する情報だが、イランが核兵器計画を恒久的に放棄したことを証明するものではない。
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大きな課題は、現地での独立した検証ができていないことだ。2025年6月にイランの核施設が攻撃された後、IAEAの査察官は撤退した。IAEA事務局長は、核物質や施設の状況を確かめるために必要な情報や立ち入りが得られていないと説明し、この状態を深刻な核拡散上の懸念と位置づけている。
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そのため、IAEAはトランプ氏の発言を裏づけることができない。ただし、検証できないことだけを根拠に、イランが核兵器を目指していると断定することもできない。
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米国とイラン、交渉をめぐる立場
米国は交渉と圧力を並行させている。トランプ氏はイランの最新の和平案を不十分として退け、再度の空爆の可能性にも言及した。米政権はまた、イラン制裁の履行状況を監視する国連専門家パネルの任務延長を支持した。
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イラン側は、6月の覚書で核兵器を開発・取得しないと表明している。アッバス・アラグチ外相は、追加制裁や軍事行動では紛争を解決できず、交渉による合意が必要だとの立場を示した。
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別の報道では、イラン外相が制裁緩和と引き換えに、爆撃を受けた施設への査察官の立ち入りを認める案を非公式に示したとされた。しかしイランは報道内容を否定しているため、合意済みの提案や確定した交渉方針として扱うことはできない。
IAEAの査察と国連の制裁監視は別の役割
IAEAが担うのは、核物質や施設について情報を集め、核関連の取り決めが守られているかを検証することだ。一方、今回、任期延長が争われた国連専門家パネルは、制裁の実施状況を監視する役割を担っていた。
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中国とロシアは、同パネルの任務延長を求める米国支持の決議案に拒否権を行使した。中国は核問題への対応には交渉が必要だと説明し、両国は制裁の法的根拠にも異議を唱えている。拒否権で終わったのは監視任務の延長案であり、制裁そのものではない。AP通信によると、制裁は引き続き効力を保っている。
制裁を監視する仕組みをめぐる対立によって、IAEAの査察アクセスが回復するわけではない。また、政治的な約束だけで現地検証の代わりにもならない。独立した検証の空白が埋まらない限り、トランプ氏の発言を確認済みの事実として受け取ることはできない。
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