Metaが米国の州との和解で約束したのは、FacebookとInstagramを使う10代の利用時間や時間帯に具体的な制限を設けることです。一方、EUのデジタルサービス法(DSA)は、年齢制限の運用だけでなく、子どもにどんなリスクが生じるかを企業が調べ、対策を講じているかを問います。欧州委員会は、米国と同等の保護策をEUにも広げるだけでは、DSAへの対応として不十分な可能性があるとしています。
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米国の和解は「時間」に上限、EUは「サービス設計」も対象
米国では、ほぼすべての州との和解により、Metaは今後10年間で最大180億ドルを支払うほか、18歳未満の利用者に対して年齢確認を強化し、FacebookとInstagramの利用を1日合計2時間に制限することなどに合意しました。保護者の同意がない場合、午前0時から6時まで利用を遮断する措置も含まれます。これらは米国での約束です。
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EUが見るのは、こうした利用制限の有無だけではありません。欧州委員会は、Metaが自社で定める最低年齢の13歳に満たない子どもの利用を十分に防げておらず、見つけた場合の特定や削除も不十分だと暫定的に判断しています。また、自動再生や無限スクロール、個人に合わせたおすすめ表示などがもたらすリスクについても、評価や軽減が足りないとの暫定判断を示しました。
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そのため、10代の利用時間を制限しても、13歳未満の利用や、プラットフォームの設計そのものに関する懸念が解消されるとは限りません。欧州委員会は、自動再生や無限スクロールを初期設定で無効にすること、利用の休憩を促すこと、おすすめ表示を見直すことなどの変更を求めています。
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違反が確定すれば制裁金の可能性も
欧州委員会の指摘は現時点では暫定的なもので、最終的な違反認定ではありません。ただし、違反が確定した場合、Metaにはサービスの変更が命じられたり、世界の年間売上高の最大6%に相当する制裁金が科されたりする可能性があります。
欧州委員会は、子どもに対する保護策をEUでも可能な限り速やかに整えるよう求める一方、DSAへの対応には、時間制限だけでなく、利用を続けさせる機能など中核的な設計上のリスクに向き合う必要があると説明しています。
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メキシコでは年齢確認をアプリストア側で行う案も
Metaは、若年利用者に連絡できる相手や表示されるコンテンツを制限する「ティーンアカウント」などの機能を紹介しています。 メキシコでの政策議論では、アプリストアや端末のOSを通じた年齢確認や、未成年者がアプリをダウンロードする際の保護者の承認を提案。SNSを一律に禁止しても、オンライン上のリスクがなくなるわけではないと主張しています。
これらはMetaが打ち出している対策や提案であり、EUの懸念が解消されたことを意味するものではありません。米国での和解をきっかけに、各地域で共通の保護策を広げるだけでよいのか、それともサービスの設計自体を変える必要があるのかが、引き続き問われています。