香港向け融資は何に使うのか
シンガポールに本社を置くデータセンター事業者DayOne Data Centersは、香港のデータセンター向けに18億6,000万香港ドル(約2億3,700万米ドル)の5年融資を求め、アジアの銀行団と協議していると報じられました。資金は既存債務の借り換えと、香港施設の拡張に充てる計画です。
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協議先として名前が挙がったのはDBS、OCBC、UOB。融資は米国での新規株式公開(IPO)計画が報じられる時期と重なりますが、IPO資金が入るまで事業投資を待つのではなく、借り入れで香港拠点の資金需要に対応する構図です。ただし、融資の最終条件や成立は確認されていません。
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借入と株式調達を組み合わせて拡大
香港向け融資は、DayOneの幅広い資金調達の一角です。同社はシンガポール初のデータセンター開発に向け、DBS、OCBC、UOBから5億3,000万シンガポールドルの4年緑色融資を確保しました。
また、マレーシアでの事業拡大に向け、従来の約34億米ドル相当の融資枠を最大70億米ドルに拡大することを協議していると報じられています。
4 株式でも、既存投資家Coatueが主導するシリーズCで20億米ドル超を調達する契約を結び、アジアと欧州の拡大に充てる方針を示しました。
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つまり、今回の香港向け融資は、会社全体の資金調達計画そのものというより、特定拠点の借り換えと投資を支える資金の一つです。借入と株式調達を並行させながら、複数地域で開発を進めています。
GDSの海外事業からDayOneへ
DayOneの前身は、中国のデータセンター事業者GDS Holdingsの海外事業部門です。2022年にシンガポールを本社とする事業体として設立され、2025年1月にDayOneとして独立グループを立ち上げました。
米国でのIPOについては、最大50億米ドルを調達する可能性があるとの報道がありました。
5 ロイターは2026年9月25日、同社が早ければ11月の上場を目指していると報じています。一方で、金利上昇などがIPO市場を狭める可能性も指摘されており、上場はまだ確定したものではありません。
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AI需要を背景に融資が膨らむアジア
データセンターは、クラウドやAIサービスを動かす計算能力を支える施設です。AI向けの計算需要が高まるなか、施設や関連インフラの拡張には大規模な資金が必要となり、アジアでデータセンター向け融資が増えています。
2026年8月末時点で、アジアのデータセンター融資額は前年初め以降で約290億米ドルに達したと報じられました。バークレイズの幹部は、融資の増加が銀行の対応余力を圧迫し、貸し手が案件をより選別するようになっていると指摘しています。
この環境では、DayOneにとっても、建設や拡張に必要な資金を確保しつつ、借入とIPOの両方をどう組み合わせるかが焦点になります。香港向けの融資は、IPOを前にした資金調達の動きであると同時に、AI・クラウド需要を見込んだ設備投資を支える個別案件です。