NVIDIAは自社株買いの承認枠を1,500億ドル増やし、未使用の枠は合計2,350億ドルとなりました。同社は残りのプログラムを2028会計年度までに実行する見通しです。ここで押さえておきたいのは、これは「1,500億ドル分の株をすでに買い戻した」という発表ではなく、買い戻しに使える枠を拡大したということです。すぐに全額を買い付ける約束でもありません。
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これまでの自社株買いと比べると
今回の1,500億ドルの増額は、4カ月前に承認された800億ドルの増額のほぼ2倍です。
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直近の実績と比べる際は、金額の意味にも注意が必要です。2027会計年度第2四半期末時点で、NVIDIAの自社株買い承認枠には約990億ドルが残っていました。これはその四半期に買い戻した株式の金額ではなく、当時の未使用枠です。
また、同四半期に株主へ還元した約260億ドルには、自社株買いと現金配当の両方が含まれます。自社株買いだけの金額として読むのは誤りです。
増額の背景にある、株主還元とAI投資
NVIDIAは、現金を生み出す力をもとに、AIや高速コンピューティング関連の技術への投資を続けながら、株主にも資本を還元できると説明しています。
4 今回の大規模な承認枠は、会社がこの2つを両立させる考えを示すものです。ただし、発表だけでは、実際にどのペースで買い戻すのか、今後の現金創出がどの程度続くのかまでは分かりません。
その判断では、AIインフラ関連の取り組みも見ておく必要があります。Reutersは、NVIDIAがOpenAIによるデータセンターのリースを支援するため、最大1,050億ドルの保証を提供することで合意したと報じています。 保証はただちに同額の現金を支出することとは異なりますが、資本配分を考えるうえで無視できない規模の報道上のコミットメントです。
株価の反応が示すこと、示さないこと
Reutersによると、発表後、NVIDIA株は寄り付き前取引で約1.7%上昇しました。
1 市場が初動で好意的に反応したことはうかがえますが、最終的にいくら買い戻すのか、AIへの投資を続けながら同じペースの還元を保てるのかを示すものではありません。
また、CNBCのジム・クレイマー氏は以前、NVIDIAの成長力や収益性を理由に、さらに大規模な自社株買いを提案していました。
13 これは一人の論者の見解であり、アナリスト全体の一致した評価でも、会社が示した約束でもありません。
今後の確認ポイント
注目すべきは、承認枠と実際の買い戻しを区別することです。2,350億ドルはプログラムで利用できる残りの枠を示します。投資家は、実際の買い戻し額や現金創出の状況、AI関連の投資・コミットメントを追いながら、NVIDIAが株主還元と事業投資をどう配分するかを見極める必要があります。寄り付き前の株価上昇は初期反応にすぎず、長期的な両立可能性への答えではありません。
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