世界銀行グループのアジェイ・バンガ総裁が問題にしているのは、データセンターを建設できるかどうかだけではない。AI向けの施設を大規模に動かすには、膨大な計算能力に加え、途切れず大量に使える電力が要る。計算設備、利用できるデータ、専門人材、投資資金も欠かせない。電力が貴重で、ほかにも差し迫った開発需要がある新興国では、こうした施設が広く増える見通しは乏しい、というのが総裁の見方だ。
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AIの成長が、電力の使い道を問う
国際エネルギー機関(IEA)は、AI向けに限らないデータセンター全体の世界の電力消費量が、2025年の約485TWh(テラワット時)から2030年には約950TWhへ増え、世界の電力需要の約3%に達するとの予測を示している。AIは、この増加を押し上げる主要因だ。
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新たな需要が既に電力網や人材、資金の整った地域に集まれば、新興国がAIを開発し、活用するための基盤には差が生じかねない。データセンターの電力消費は現時点でも米国、中国、欧州に集中しており、IEAによると2024年の合計シェアは85%だった。ただし、これは今後の新設施設がすべて同じ地域に集中することを意味しない。
16 アフリカでもデータセンター産業は拡大している一方、安定した電力の確保が大きな課題とされる。
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気候問題を議論する「クライメート・ウィークNYC」の議題も、拡大するデータセンターが産業、交通、都市と、安価でクリーンな電力を奪い合う構図を示している。
12 問われているのは、AIの電力をどう賄うかにとどまらない。限られた電力を誰の、どの開発需要に優先して使うのかという選択でもある。