EU加盟国の大使級協議が合意に至らなかった直接の理由は、制裁更新に加盟27か国の全会一致が必要ななか、ラトビアが妥協案への同意を拒んだからです。案は、ロシア系富豪のアリシェル・ウスマノフ氏とミハイル・フリードマン氏を制裁リストから外す代わりに、ロシアと関係する残る約3,000人・団体への制裁を3年間更新するという取引でした。協議は法的期限の数時間前に当たる火曜朝に再開される予定とされました。
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焦点となった「2人の解除」と3年延長の取引
- ウスマノフ氏とフリードマン氏はいずれも2022年に初めてEUの制裁対象に指定されました。妥協案では両氏を完全に解除し、その他の約3,000人・団体には資産凍結と渡航禁止を36か月間適用し続けることになっていました。通常は6か月または12か月ごとの更新であるため、異例の長期延長です。
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- 渡航禁止だけを解除し、資産凍結は維持する代替案も検討されたものの、合意形成には至らなかったと報じられています。
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- 3年という期間そのものも取引の要素でした。成立すれば次の更新判断は2029年秋まで先送りされる見通しでした。
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なぜ解除を支持する国があったのか
スロバキアは、ウスマノフ氏とフリードマン氏の解除を求めるため、拒否権に相当する全会一致ルールでの影響力を行使してきました。それ以前には、政治的な解除ではなく更新期間の短縮を求めていたとされます。
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フランスは、ウスマノフ氏の解除を求めました。解除された場合にアゼルバイジャンで拘束されているフランス人2人が解放される可能性があるとの情報が背景にあったと報じられています。ただし、アゼルバイジャン側はフランスに圧力をかけたとの見方を否定しており、これは確定した事実ではなく、報道上の外交的な関連として受け止める必要があります。
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ルクセンブルクは、ウスマノフ氏の解除案が出た後、フリードマン氏の解除も求めました。同国の動きは、フリードマン氏が約160億ドル規模の仲裁請求を起こしていることと結び付けて報じられていますが、その動機を独立して裏付ける資料は、ここで示された情報にはありません。
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両氏はEUによる指定を法廷で争ってきました。ウスマノフ氏の解除請求は2024年と2025年に退けられました。一方、フリードマン氏は2022~23年の当初の指定理由をめぐる2024年の訴訟で勝訴しましたが、EUが根拠と証拠を更新した後も制裁対象に残っています。
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ラトビアが反対した理由
9月21日遅くの時点でラトビアが唯一の反対国となり、この取引はロシアへの圧力を強めるどころか弱めるものだと異議を唱えました。ラトビアのバイバ・ブラジェ外相は、EUの制裁は「弱めるのではなく、強化されなければならない」との立場を示しました。
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EUの個人・団体を対象とする制裁では全加盟国の承認が必要です。そのため、ラトビア1か国の反対だけでもパッケージは採択できませんでした。
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期限切れになれば何が起きるのか
9月15日の行き詰まりを受け、EUは制度を9月22日までの7日間だけ技術的に延長していました。期限までに全会一致を確保できなければ、約3,000人・団体に対する資産凍結と渡航禁止を含む個別指定の枠組み全体が失効するリスクがありました。
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ただし、影響を受けるのは個人・団体を名指しする制裁です。ロシアを対象とするEUの別枠の部門別経済制裁まで失効するわけではありません。
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交渉再開を前にした反応
EUのカヤ・カラス外交安全保障上級代表は、加盟国に対ロ制裁の維持を呼びかけ、更新協議を速やかに完了させたいとの考えを表明しました。
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ウクライナ政府は両氏の解除に公然と反対しました。ウクライナ外相は、解除を正当化する状況変化はないとして、解除はモスクワに誤ったシグナルを送ることになると訴えました。
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なお、提示された資料だけでは、ウクライナのセルヒー・コレツキー首相およびリトアニアのケーストゥティス・ブドリス外相による具体的かつ信頼できる発言内容は確認できません。