AIブームに対するグレッグ・アベルCEOの見立ては、バークシャー・ハサウェイがテクノロジー企業の株主としてだけでなく、AIを動かすための電力インフラの担い手としても恩恵を受けられる、というものだ。
AIの成長を取り込む二つの経路
一つは、Google親会社Alphabetへの投資である。バークシャーのAlphabet保有株は約378億ドルとされ、普通株の保有銘柄では3番目の規模になった。アベル氏はAlphabetをAI分野の重要なプレーヤーと評価しており、同社への出資によってAIの成長へのエクスポージャーを持つことになる。
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もう一つは、AIデータセンターの建設ラッシュに伴う電力需要だ。大規模なAI計算を担うデータセンターは多量の電力を必要とするため、バークシャー・ハサウェイ・エナジーにとって電力供給は「重要な機会」になり得るとアベル氏は述べた。
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ただし、同氏はAI拡大の最大の制約が半導体や資金ではなく、施設を稼働させるための十分な電力の確保になる可能性を長く意識してきたという。ハイパースケーラー(巨大クラウド事業者)向けに電力を供給する場合も、既存顧客の料金に悪影響を及ぼさないことを条件にする考えを示した。
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米国の消費と住宅には慎重な見方
AIと電力に成長機会を見いだす一方、アベル氏は米国の消費者が累積的なインフレと高い住宅ローン金利の重圧を受け続けていると指摘した。住宅市場については早期回復の兆候を見ておらず、当面は「でこぼこした道のり」が続くとの認識を示している。
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この見方は、バークシャーが住宅建設会社テイラー・モリソンを68億ドルで買収する方針を打ち出した後だけに注目される。同社はほかの住宅建設会社にも投資しているが、短期的な市況回復を前提にした発言ではない。
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日本の商社投資は「数十年」単位
アベル氏は、日本の大手商社への投資についても長期保有の方針を強調した。対象は伊藤忠商事、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事の5社で、バークシャーの保有比率はいずれも10%を超えている。バークシャーは各社の基礎的な収益の成長、配当の増額や自社株買いの可能性を見込んでおり、投資は「数十年にわたり保有する」意向だという。
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さらに、東京海上ホールディングスに約18億ドルを投じ、2.49%を保有する戦略的提携も進めた。これはグローバル投資やM&Aでの協業にもつながる取り組みとされる。
ウォーレン・バフェット氏も日本の商社投資に強い意欲を示している。アベル氏の発言全体からは、AI、エネルギー、保険、鉄道、製造、小売、株式投資といった幅広い事業・資産を持つバークシャーが、AIや住宅のどちらか一つに賭けるのではなく、複数の収益源へ資本を配分する姿勢が読み取れる。
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