スノーフレークの株価が2026年9月2日の時間外取引で20%超上昇した背景には、単なる決算上振れ以上の材料がありました。市場予想を上回る四半期実績に加え、通期のプロダクト売上高見通しを引き上げ、AI関連製品の利用拡大も具体的な数字で示したためです。従量課金型のクラウドデータ基盤における顧客利用が、横ばいではなく加速しているとの見方が強まりました。
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決算の上振れと通期見通しの引き上げ
スノーフレークの2027年度第2四半期のプロダクト売上高は、前年同期比37%増の14億9,000万ドルでした。総売上高は15億5,000万ドルで、ロイターが報じたアナリスト予想の14億8,000万ドルを上回りました。調整後1株利益(EPS)も0.62ドルとなり、予想の0.45ドルを超えています。
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投資家がより重視したのは先行きの見通しです。同社は2027年度のプロダクト売上高予想を、従来の58億4,000万ドルから60億7,000万ドルへ引き上げました。ブルームバーグによると、この新たな見通しは市場平均予想の58億6,000万ドルも上回りました。
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プロダクト売上高は同社の収益の中核です。この上方修正は、顧客によるプラットフォーム利用量の高水準が年度を通じて続くと経営陣が見込んでいることを示しました。
AIが「期待」ではなく成長要因として見え始めた
スノーフレークは、顧客がデータ基盤をより多く利用するほど収益が増える従量課金型のモデルを採っています。そのため、新しいAIワークロードが利用量をどれだけ押し上げるかは、投資家にとって重要な観察点です。
経営陣によれば、AI製品は今回の成長加速分のおよそ半分に寄与しました。
3 AIアプリケーションでは、大量のデータを統合、管理、分析する基盤が必要になります。これはスノーフレークの中核領域であり、今回の決算はAI需要が製品開発上のテーマにとどまらず、事業面でも意味のある成長源になりつつあることを示しました。
導入アカウント数が裏付けに
同社はAI製品について、次の導入状況も公表しました。
- コーディング支援ツールのCortex Codeは、四半期中に2,000超のアカウントを増やし、9,100アカウント超に到達。
- 企業向けチャットボットのCoWorkは、5,800アカウントに拡大。
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アカウント数だけで顧客当たり売上高や長期の継続利用まで判断できるわけではありません。それでも、AIツールが顧客基盤の中で実際に採用されていることを示す具体的な指標となり、AIが成長を押し上げたという経営陣の説明に説得力を与えました。
売上成長の再加速と利益率見通しの改善
プロダクト売上高の37%増は、成長率が加速した四半期として3期連続だったと報じられています。
5 従量課金型ソフトウェアでは、プロダクト売上高の加速は、契約獲得だけでなく既存顧客の実利用が増えている可能性を示す点で注目されます。
加えて同社は、非GAAP営業利益率の見通しを13.5%から14.5%へ引き上げました。
9 売上見通しの改善と利益率予想の上方修正が同時に示されたことで、市場は「より速い成長」と「収益性の改善」が両立する道筋を意識しました。
AWSとの60億ドル契約が示すAI対応力
前四半期には、スノーフレークはAmazon Web Services(AWS)と、GravitonプロセッサーおよびAIインフラに関する5年間・60億ドルの契約を締結しました。
この契約自体が決算後の株価急騰を直接引き起こしたわけではありません。ただし、AI関連ワークロードの拡大に備えたインフラ戦略という文脈では重要です。市場に対し、増えるAI需要を支えるための体制を整えようとしていることを補強する材料になりました。
市場が織り込んだもの
今回の上昇は、スノーフレークの成長軌道に対する投資家評価が上向いたことを映しています。クラウドデータ基盤の利用拡大が加速し、通期見通しは改善し、AI製品もその加速に寄与している──決算はこの3点を同時に示しました。
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今後の焦点は持続性です。AI製品の導入が継続的な顧客利用と売上につながるか、また成長率を高めながら利益率の改善を続けられるかが問われます。それでも9月2日時点では、明確な決算上振れ、見通しの上方修正、AI導入の裏付けがそろい、投資家心理を大きく改善させるには十分でした。