米国の主要自動車メーカーを代表する業界団体は議会に対し、中国製のコネクテッド車(通信・データ連携機能を持つ車両)と、中国由来の関連ソフトウェア・ハードウェアについて、恒久的な法的禁止を年内に成立させるよう求めている。狙いは、現行の行政規則だけに依存せず、将来の政権交代で規制が覆されにくい仕組みにすることだ。
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なぜ「恒久化」が急務なのか
業界が挙げる理由は大きく二つある。
- 補助金を背景とする中国メーカーの世界展開:業界団体は、中国のメーカーが補助金を受けた車両に接続ソフトウェアやハードウェアを搭載し、世界各地に展開していると指摘する。米国への完成車の直接輸入が制限されても、部品や技術を通じて米市場へ足掛かりを得る可能性を警戒している。
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- コネクテッドカーの安全保障リスク:車両はソフトウェア、データ処理システム、無線通信、電子部品に依存する。これらは位置情報などの機微なデータを収集し得るほか、遠隔からアクセスされるリスクもある。バイデン政権下で導入され、トランプ政権下でも維持されている規則は、中国製の接続ソフトウェアを2027年型から、ハードウェアを2030年型から段階的に排除する方針だ。
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業界側は、法律で禁止を明文化すれば、中国など「外国の敵対国」に関係するコネクテッド車や技術について、輸入、販売、製造、運用までをより強く規制できるとしている。
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推進を求めている企業・団体
要請は、米自動車業界の主要な団体である**Alliance for Automotive Innovation(自動車イノベーション同盟)**を通じて行われた。同団体にはGM、フォード、トヨタ、フォルクスワーゲン、ヒョンデ、ホンダ、ステランティスなどの大手メーカーが参加していると報じられている。
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上院で進む法案の中身
上院商業委員会は、共和党のバーニー・モレノ上院議員(オハイオ州)と民主党のエリッサ・スロットキン上院議員(ミシガン州)が提案した超党派法案「Connected Vehicle Security Act(コネクテッド車安全保障法)」に関連する法案を承認した。これは既存の行政規制をより厳格にし、法律として定着させることを目指すものだ。
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法案案では、BYD、奇瑞汽車(Chery)、上海汽車集団(SAIC Motor)などを含む中国製コネクテッド車の米市場参入を阻止し、中国で開発されたコネクテッド車向けソフトウェアやデータシステムも禁じるとしている。
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関連する下院・上院の法案には、対象となる外国の敵対国で製造または設計されたコネクテッド車の入国を禁じる規定や、合弁企業・対象メーカー製の一定の車両を規制する規定も盛り込まれている。
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15%の資本基準が招く副作用
未解決の論点は、中国系の出資比率が15%超の自動車メーカーについて、米国内での販売を禁じるとする基準だ。
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この線引きは広範に及ぶ可能性がある。中国の投資家がメルセデス・ベンツの株式を約20%保有しているため、この条項のままなら同社も米国で販売できなくなるおそれがある。
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最終法案でこの基準が修正されるのか、例外が設けられるのかは決まっていない。従って、最終的な規制対象の範囲はなお不透明だ。
実際、吉利控股集団が過半を保有するスウェーデンのEVメーカー、ポールスターは、別の連邦政府による取り締まりの結果、米市場から締め出されている。中国ブランドではない企業にも、中国との資本関係や接続技術を対象とする規制が及び得ることを示す事例となった。
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中国側の反応
中国はこの動きに反対している。駐米中国大使館は、中国は製造業における外国投資の市場参入規制を撤廃しており、海外メーカーが中国の大市場で機会を得ることに開かれていると表明した。
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