フォックスコン(鴻海精密工業)が第3四半期の業績について市場予想を上回るとの見方を示した背景には、AIインフラ需要の強さと、iPhoneを含む消費者向け電子機器の下期の季節的な生産拡大が同時に進んでいることがある。
同社は具体的な数値見通しを公表していない。ただ、第3四半期の受注・需要に関する「視界」は前月より改善したと説明し、AI関連の強い需要に加え、ICT・消費者向け電子機器が下期の繁忙期に入ることを上振れの根拠に挙げた。
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8月の過去最高売上高が需要の強さを裏付け
8月の売上高は9218億台湾ドルで、8月として過去最高となり、前年同月比では51.98%増だった。9000億台湾ドルを超えたのは2カ月連続である。
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7月もAI製品の需要を受け、売上高は前年同月比54.2%増の9465億台湾ドルと、単月で過去最高を記録していた。
2 8月も高い水準を維持したことで、AIサーバー需要が一時的なものではなく、第3四半期を通じて業績を支えるとの見方が強まった。
成長を支える2つの需要エンジン
AIサーバーが高成長をけん引
フォックスコンはエヌビディア向けで最大のサーバー製造企業であり、AIデータセンター投資の拡大を直接取り込める立場にある。今回の第3四半期見通しでも、同社が最も重視したのはAI関連需要の持続だ。
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すでに第2四半期の実績にも、その効果は表れている。純利益は前年同期比35%増の599.7億台湾ドルとなり、LSEGが集計したアナリスト予想の588億台湾ドルを上回った。ロイターは、この増益の背景としてAI需要の継続的な強さを報じている。
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iPhoneなど消費者向け製品が季節要因で上乗せ
同社はアップルの主要サプライヤーであり、iPhoneの有力な組立企業でもある。消費者向け電子機器では、年後半に新製品や年末商戦に向けた生産が増えるのが一般的で、フォックスコンも今回、下期のICT・消費者向け電子機器の繁忙期を見通し改善の理由に挙げた。
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AIインフラは成長性の高い需要をもたらし、消費者向け電子機器は季節的な生産数量を支える。両事業が同時に追い風となる点が、第3四半期の強気見通しの核となっている。
第2四半期は市場予想を上回る
第2四半期の純利益599.7億台湾ドルは、市場予想を約11.7億台湾ドル上回った。
1 売上高も前年同期比41%増の2兆5300億台湾ドルで、第2四半期として売上高、営業利益、純利益はいずれも過去最高だった。
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つまり第3四半期入りの時点で、フォックスコンには売上高の勢いだけでなく、増収が利益にもつながっているという実績があった。
なお、7月売上高の発表前に株価が3.4%上昇したとの報道はあるが、この上昇を後日発表された8月売上高への直接的な市場反応とみなすことはできない。
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不透明さはなお残る
フォックスコンは、世界の政治・経済情勢が「変動しやすい」状態にあると警告している。
8 世界のテクノロジー投資と国際的なサプライチェーンに依存する同社にとって、この不確実性は見通しを左右し得る要因だ。
同社はこうしたリスクが業績に与え得る影響を金額で示していない。したがって、リスクが解消されたわけではない。現時点では、不透明要因を踏まえても、AIサーバーと消費者向け電子機器の注文動向が十分に強く、第3四半期の見通しを引き上げられると判断した、というのがポイントになる。
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要点
フォックスコンの自信は、AIサーバー需要の急拡大と消費者向け電子機器の繁忙期が重なる、珍しい需要環境に基づく。8月の売上高9218億台湾ドルという過去最高の数字は、その勢いを示す材料となった。第2四半期に利益が市場予想を上回ったことも追い風だが、世界の政治・経済の変動というリスクは引き続き注視する必要がある。
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