全米オープン連覇を目指すカルロス・アルカラスが、中国の呉易昺を6-3、6-4、6-1で退け、4回戦に進出した。これでグランドスラムでの連勝は自己最長の17に到達した。
最終スコアだけを見れば快勝だが、内容は数字ほど一方的ではなかった。呉は両サイドから強打を放ち、リスクを恐れずに攻めてアルカラスのリズムを崩しにかかった。アルカラスはプレッシャーを受けながらも、ラリーの組み立てと重要局面での判断力で主導権を取り返し、第3セットで決定的な差をつけた。
呉の強打が生んだ緊張感
呉の持ち味は、フォア、バックの両方で速いボールを打ち込む積極性だ。その攻めはアルカラスに十分な脅威を与えた一方、試合を通じてミスも増える要因になった。
アルカラスは最初の2セットを完全に支配していたわけではない。この試合では2度ブレークを許しており、要所では競り合いが続いた。それでも第2シードは徐々に、呉が強く打ち続けるための余裕を奪っていった。
試合の緊迫感が最も表れたのは第3セットの立ち上がりだった。呉はアルカラスの最初のサービスゲームで2度のブレークポイントを握ったが、アルカラスはこれをしのいだ。そこからスペイン勢は第3セットを6-1で取り切った。
6-3、6-4、6-1を裏づける主な数字
アルカラスが終盤に突き放した理由は、スタッツにも表れている。
- スコア:アルカラスが6-3、6-4、6-1で勝利。
- グランドスラム連勝:自己最長の17連勝。
- ブレークポイント:アルカラスは15回中7回をものにし、呉は7回中2回。
- ウイナーとアンフォーストエラー:呉はウイナー12本、アンフォーストエラー39本。アルカラスはウイナー21本、アンフォーストエラー33本だった。
- サービス時の得点率:アルカラスはファーストサーブ時69%、セカンドサーブ時50%のポイント獲得率を記録した。
呉の戦い方は、相手に圧力をかけられる反面、精度の持続が課題にもなるものだった。アルカラスはリターンゲームでより多くの好機を作り、ゲームとラリーが重なるにつれて安定感の差を示した。
右手首負傷から、想定以上の回復
今回の勝利は、アルカラスが右手首の負傷で4か月以上戦線を離れた後の復帰直後に挙げたものだ。4月に負傷した彼は全仏オープン、ウィンブルドンを欠場し、全米オープンでの連覇にはコンディション面の大きな不安があった。
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呉戦後、アルカラスは試合を重ねるごとに状態が上がっていると語り、回復は自身の予想よりも順調だと明かした。 ニューヨークでの序盤3試合を見る限り、キャリア最長の離脱から実戦感覚を取り戻しつつ、5セットマッチを戦うことなく大会2週目へ進んでいる。
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もちろん、手首の負傷から戻ったばかりである以上、不確定要素がなくなったわけではない。それでも最初の3試合で、攻撃的にプレーしながら強いプレッシャーに耐えられることは示した。
次戦はトミー・ポール
4回戦の相手は、地元アメリカの第20シード、トミー・ポールとなる。ポールは第15シードのアレクサンダー・ブブリクを6-4、3-6、6-7(4)、6-1、6-3で破って勝ち上がった。試合時間は3時間を超えた。
通算対戦成績はアルカラスの6勝2敗。2026年全豪オープン4回戦でも、アルカラスがストレートで勝っている。 BBCによると、アルカラスはポールとの直近6戦をすべて制している。
ポールは長い5セットマッチの直後で、回復時間と身体的な新鮮さではアルカラスより不利になる可能性がある。ただし、大会2週目に地元勢と対戦することは、呉戦とはまったく異なる種類の難題だ。
連覇へ向けて強まる材料
アルカラスが全米オープンを連覇すれば、男子ではロジャー・フェデラー以来となる。フェデラーは2004年から2008年にかけてニューヨークで5連覇を達成した。
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大会序盤を終えた時点で、アルカラスにはいくつかの前向きな材料がある。
- 試合勘が上向いている。 故障からの復帰後に3勝を重ね、プレッシャー下での動きにも徐々に余裕が見えてきた。
- グランドスラムでの勝負強さが続いている。 呉戦でメジャー17連勝へ伸ばした。
- 序盤で消耗戦を避けられている。 アルカラスが長期戦を回避して4回戦に到達したのに対し、ポールはブブリク戦で3時間超の5セットを戦った。
これらがあっても、連覇が簡単になるわけではない。アルカラスは長期離脱から戻ったばかりであり、グランドスラム終盤は体力面、戦術面ともに別の負荷がかかる。それでも呉戦は、手首の離脱によって優勝候補の一角から外れたわけではないことを、さらに印象づける内容だった。
今後は「計画的な休養」を増やす考え
今回の離脱は、アルカラスのツアー日程に対する考え方にも影響している。彼は今後、1~2か月程度の長い休養を取り、いくつかの大会を欠場することも考えていると話した。すべての大会に出場することは不可能だという認識がある。
これは再び4か月の離脱を望むという意味ではない。過密日程は疲労や故障につながり得るため、あらかじめ休養を組み込むことが、身体を守り、キャリアを通じてパフォーマンスを維持する助けになるという現実的な判断だ。
現時点で得られている材料は明るい。アルカラスは4か月のブランクを経て全米オープン4回戦へ進み、グランドスラム17連勝も維持した。次はポールとの注目の一戦に臨む。