Appleの経営トップ交代に伴い、ジョン・ターナス新CEOとティム・クック新執行会長の報酬プランが明らかになりました。
ターナス氏の2027会計年度の目標報酬は約5800万ドル、クック氏は約4700万ドルです。ただし、金額の大半は現金で保証された給与ではなく、株式報酬。Appleの株価や業績によって、最終的な受取価値は目標額を上回ることも下回ることもあります。
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ジョン・ターナスCEOの約5800万ドルの報酬
ターナス氏の2027会計年度の報酬は、年俸300万ドルと、目標額5500万ドルの年間株式報酬で構成されます。さらに、2026会計年度のうちCEOを務める期間に対応する、目標額250万ドルのRSU(譲渡制限付き株式ユニット)も付与されました。
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5500万ドルの株式報酬は、次の2つに分かれています。
- 時間-based RSU:1375万ドル(全体の25%)
- 業績連動型RSU:4125万ドル(全体の75%)
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時間-based RSUは、4年間にわたって半年ごとに12.5%ずつ権利が確定します。
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一方、業績連動型RSUは、Appleの**株主総利回り(TSR)が他のS&P500構成企業と比べてどう推移したかによって権利確定数が決まります。Appleが開示している仕組みでは、業績次第で目標ユニット数の0%から200%**までが権利確定の対象になります。
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つまり、5800万ドルという数字は、ターナス氏が毎年必ず受け取る「確定年収」ではありません。固定給は300万ドルにとどまり、報酬の大部分はApple株の価値と、長期的な株主リターンに左右されます。
ティム・クック新執行会長の約4700万ドル
15年間務めたCEOの座を退き、執行会長(executive chairman)に移ったクック氏の2027会計年度の目標報酬は約4700万ドルです。内訳は、9月26日から適用される年俸200万ドルと、目標額4500万ドルの株式報酬です。
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4500万ドルの株式報酬は、均等に2分されます。
- 時間-based RSU:2250万ドル
- 業績連動型RSU:2250万ドル
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時間-based RSUは、ターナス氏のプランと同じく、基本的に4年間、半年ごとに12.5%ずつ権利確定する設計です。
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ただし、クック氏の新たな2027会計年度分の株式報酬について、退任後にどのような権利確定条件が適用されるのかは、現時点で利用できる開示資料や報道からは明確ではありません。業績連動型の報酬は引き続き付与条件の対象で、Appleの過去の制度では、相対TSRに応じて目標ユニット数の0%から200%が権利確定する仕組みが採用されてきました。
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クック氏の2025年報酬と比べると?
クック氏がCEOだった2025会計年度の報告総報酬は7430万ドルでした。このうち株式報酬が5750万ドル、給与が300万ドルで、残りには業績連動型の現金報酬などが含まれていました。
新たな目標報酬4700万ドルは、2025年の総報酬と比べて約2730万ドル少なく、約37%の減少です。ただし、これは完全に同じ基準での比較ではありません。2025年の7430万ドルは実際に報告された総報酬であるのに対し、4700万ドルは2027会計年度の目標額です。また、2025年の給与と株式報酬だけを合計すると約6050万ドルでした。
比較するうえで重要なのは、単純な総額よりも報酬の構造です。クック氏はCEO時代より給与も株式報酬の目標額も引き下げられましたが、新プランでも報酬の大部分はApple株と業績に結び付いています。
報酬プランから見えるAppleの後継体制
今回の報酬変更は、Appleが2026年4月に発表した後継計画に沿ったものです。ターナス氏はハードウェアエンジニアリング担当上級副社長を務めた後、9月1日にCEOへ就任。クック氏は15年間のCEO在任を終え、執行会長に移りました。
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Appleはトップ交代後も、幹部報酬の基本方針を維持しています。すなわち、複数年にわたる株式報酬、一定割合の業績連動報酬、そして株主リターンとの連動です。Appleはこれまで、相対的な株主リターンや長期株式報酬を、経営陣の報酬と企業業績・株主利益を結び付ける手段として説明してきました。
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ターナス氏にとっては、報酬の75%を業績連動型株式が占める点が、新CEOとしてAppleの長期的な株価パフォーマンスを重視する設計を示しています。一方、クック氏の4700万ドルという目標額は、役割が変わってもAppleへの関与が続くことを示すものです。ただし、新たな株式報酬が退任後にどう扱われるかについては、なお不明な点が残っています。