対立の核心は、パイロットに何が起きたかだけではありません。現場や証拠を誰が確認できるのかという問題も、膠着の大きな要因になっています。
イランは、パイロットの消息を確かめるためのイラン空軍の専門家・事実確認チームについて、カタールが入国を繰り返し遅らせたり、妨げたりしていると主張しています。
これに対しカタールは、捜索・救難活動の結果や回収した遺体を確認するため、4月にイランの専門家を招待したものの、テヘランから返答がなかったと説明しています。さらに、イランが革命防衛隊(IRGC)を含む形で求めた調査について、カタール側は世論向けのパフォーマンスだと批判しています。
双方が受け入れる形での現地確認が実現していないため、どちらの説明も共同調査によって決着していません。3人が生存していたのか、拘束されたのか、死亡したのかは、現在も公の報道上で争われたままです。
カタールが拘束を否定する一方、イランは3人をカタールにいる捕虜として扱う立場を維持しています。イラン外務省は、3人の消息について明確な説明が得られるまで、二国間・多国間の外交ルートと法的手段を通じて確認を続けるとしています。
この方針は、3人が生存しており、人道的な面会や医療支援を受ける権利があるというイランの主張を支えるものです。しかし、カタールが拘束の事実を認めていないため、ICRCによる訪問、医療搬送、そして3月の事案に関する共通の記録作成には、両国が合意できる前提が存在していません。
現時点の報道から比較的明確に確認できるのは、次の点です。
一方、3人が現在も拘束されているのか、実際に体調不良なのか、どこにいるのかという最も重要な点は、独立した確認を経た事実ではなく、現段階では両国の主張が対立する中の未検証情報です。