サウジアラビアとその関連報道で、創設宣言を支持した14カ国として挙げられているのは次の国々です。
また、8月14日時点では、15カ国が共同宣言に署名し、そのうち13カ国が正式加盟に必要な国内手続きを完了したとの報道もあります。 つまり、創設宣言への支持、共同声明への署名、国内手続きを経た正式加盟は、必ずしも同じ段階を指していません。
同盟が掲げる主な目的は、以下の通りです。
同盟は、加盟国間の情報共有、作戦計画、共同訓練、協調した海上活動を進めるための基盤とも位置づけられています。もっとも、公開資料からは、今後どの規模で常時活動を行うのか、加盟国ごとの具体的な役割がどう分担されるのかまでは明らかになっていません。
サウジアラビアの閣議は、商船やタンカーに対するイランの度重なる攻撃を、**「危険なエスカレーション」**であり、海上航行の安全と安定に対する直接的な脅威だと表現しました。さらに、国際法と国際的規範への重大な違反であり、ホルムズ海峡での航行の自由の尊重を求める国連安全保障理事会決議への明白な挑戦だと主張しました。
7月7日には、ホルムズ海峡付近でサウジとカタールのタンカーを含む3隻が攻撃を受けたと報じられ、サウジ政府はこれを国際航行と世界のエネルギー供給の安全に対する攻撃だと非難しました。
さらに8月13日には、アラブ首長国連邦(UAE)の国営石油会社ADNOCに属する2隻のタンカーが攻撃を受け、その週には同社の別の船舶についても攻撃が報じられました。 サウジ側は、こうした攻撃を海上航行の安全と世界のエネルギー供給の安全に対する攻撃とみなしました。
サウジの法的・安全保障上の主張には、イランによる周辺国への攻撃を非難した国連安保理決議2817への言及が含まれます。 ただし、提供された資料だけでは、8月18日の閣議声明が、7月の3隻へのミサイル攻撃と8月13日の事件を、同決議に直接結びつけて説明したのか、その具体的な文言まで確認できません。この点は慎重に捉える必要があります。
同盟の構想は、ホルムズ海峡の危機に対する米国の対応が不透明になっていた時期に浮上しました。米国の**「プロジェクト・フリーダム」**は、海軍や航空戦力の支援を受けて商船を海峡内で誘導する構想でしたが、開始後まもなく一時停止されました。
複数の報道は、サウジアラビアが護衛任務のために米軍機が同国の基地や領空を使用することを認めなかったことが、作戦停止の主要な障害になったと伝えています。その後、サウジアラビアとクウェートが制限を解除したとの報道もありましたが、作戦がいつ、どのような形で本格的に再開されるのかは、確認された情報からは明確ではありません。
この状況で、サウジ主導の同盟は、米国が主導する護衛作戦とは異なるモデルを示します。すなわち、リヤドを中心に、域内諸国が自らの加盟手続き、計画、指揮体制を基盤として海上安全保障に取り組む枠組みです。ただし、これを米国の作戦の正式な代替、あるいは置き換えと断定できる資料はありません。長期的な米国・湾岸諸国間の実務協力がどこまで進むかも、現時点では不確実です。
今回の始動は、商船の航行、エネルギー輸送、国際サプライチェーンを脅かす攻撃に対し、サウジアラビアが地域主導の共同対応を制度化しようとする動きです。重要なのは7月の発表そのものだけでなく、共同作戦を支えうる指揮系統、計画、加盟手続きを整えようとしている点にあります。
一方で、実効性には課題も残ります。各国が国内の加盟手続きをいつ終えるのか、任務と責任をどう配分するのか、紅海周辺の複数の海域で継続的な活動を実現できるのかは、今後の焦点です。43カ国が参加した設立会合と、創設宣言を支持した14カ国との違いは、同盟の外交的な広がりと、統合された防衛機構を構築する難しさを同時に示しています。