また、同社は世界の大手自動車メーカー上位10社のうち9社と提携している。Mercedes-Benz、Toyota、General Motors(GM)は戦略的株主でもある。 こうした関係は、ロボタクシーの実証にとどまらず、一般向けの量産車に自動運転ソフトウェアを組み込むための販路になり得る。
調達資金は、人工知能(AI)の計算能力の強化を含む研究開発や、自動運転ソフトウェアの開発、ロボタクシー事業の拡大に充てられる見込みだ。 国際市場で得た資本と、自動車メーカーとの既存関係を組み合わせることで、Momentaはソフトウェア供給と自社ロボタクシー事業の双方を前進させようとしている。
つまり、同社の欧州進出は単なる海外での走行試験ではない。規制当局の審査を通過し、自動車メーカーとの関係を生産車両に結びつけ、さらに国際投資家から資金を調達するという、複数の事業基盤を同時に構築する動きだ。
提携の詳細な都市名や展開時期はまだ明らかにされていない。計画は2025年に始まった両社の協力関係を土台にしており、Uberは配車、決済、顧客接点を持つモビリティープラットフォームとして機能する。Pony.aiはL4自動運転技術と運行面のノウハウを提供する形だ。
このモデルの特徴は、Pony.aiが欧州でゼロから利用者基盤を築く必要がないことにある。Uberのアプリを通じて乗客にアクセスできれば、技術企業であるPony.aiは自動運転システムと車両運用により集中できる。一方で、実際の車両保有や運行は現地パートナーの役割になる場合もある。
MomentaとPony.aiのアプローチは異なるが、共通する方向性がある。中国の自動運転企業は、単発の技術デモを海外で行う段階から、規制、製造、資本、配車プラットフォームを組み合わせた商用モデルの構築へ移ろうとしている。
今回の動きは、次の4つの要素が連動していることを示す。
もっとも、発表された車両台数はすでに稼働している台数ではなく、今後の展開目標である。商用化には、各地域の許認可、安全性の確認、保険、遠隔監視を含む運行体制、車両の整備、そして利用者や地域社会の受容が必要になる。したがって、欧州での本格展開が確定したと見るよりも、中国勢がそのための規制上・事業上の足場を築き始めた、と捉えるのが適切だ。