このモデルは、単にGalaxy Z Fold 9より大きい、あるいは高価な上位機という位置づけになるとは限りません。映画や動画配信、YouTubeなどの横長コンテンツを自然に表示できる画面比率そのものが、最大の特徴になる可能性があります。
Galaxy Z Fold 8、Galaxy Z Fold 8 Ultra、Galaxy Z Flip 8の最新世代は、韓国で7日間の予約期間中に合計144万台の予約注文を獲得しました。これは、2019年にGalaxy Note 10が記録した138万台を上回る、Galaxyスマートフォン史上最高の予約注文数です。
なかでもGalaxy Z Fold 8が人気を集めたとされ、韓国での予約注文の約70%、およそ100万台を同モデルが占めたという報道もあります。ただし、この数字は報道に基づくもので、世界全体の販売実績を示すものではありません。
さらにSamsungは、Galaxy Z Fold 8の生産計画を100万台追加し、合計で約380万台とする方向だと伝えられています。この生産数は業界報道によるもので、Samsungが生産計画を公式に発表したわけではありません。
報じられた構成からは、Samsungが折りたたみスマホを用途別に細分化する戦略が見えてきます。たとえば、次のような役割分担です。
この構成なら、折りたたみスマホに求めるものが異なるユーザーに、それぞれ別の選択肢を提示できます。1つのデザインだけにGalaxy Zシリーズ全体の成否を託さずに済む点も、Samsungにとっては利点になりそうです。
一方で、「既存のGalaxy Zユーザーを奪わず、新規顧客を取り込むことがSamsungの狙いだ」と断定する根拠はありません。複数のモデルで需要を広げられる可能性がある反面、機種同士の違いが分かりにくくなったり、ユーザーがモデル選びに迷ったりするリスクもあります。新規顧客の獲得と既存モデル同士のカニバリゼーション回避という見方は、報じられた製品構成からの推測です。
Samsungが折りたたみスマホのラインアップ拡大を進めるなか、Appleも折りたたみiPhoneを投入すると予想されています。Reutersは、Apple初の折りたたみiPhoneがSamsungにとって新たな競争上の脅威になると報じました。
Appleの端末については、折りたたんだ状態でパスポートのような形になる、横幅の広いブック型デザインを採用するとの報道もあります。Galaxy Z Fold 8の方向性と大きく重なる可能性はありますが、これだけでSamsungの2027年計画がAppleへの対抗策だと証明されたわけではありません。
現時点でより確かな材料は、Galaxy Z Fold 8の韓国での好調な予約注文を受け、Samsungがワイド型の開発に継続して投資していると報じられていることです。
今回の報道を読む際は、以下の点に注意が必要です。
Samsungは、2027年にGalaxy Zシリーズを従来の3機種中心の構成から、5機種規模のポートフォリオへ拡大する可能性があります。最大の新要素は、4:3比率のGalaxy Z Fold 8系モデルに加えて、動画視聴により適した画面比率を採用する別のワイド折りたたみスマホです。
韓国での144万台の予約注文と、100万台規模の追加生産報道は、Samsungがこのフォームファクターに投資を続ける理由になり得ます。ただし、5機種のロードマップはあくまで報道段階です。Samsungが正式情報を公開するまでは、画面比率、発売時期、ソフトウェア、価格、そして2種類のワイドモデルの位置づけは未確定と考えるべきでしょう。