提供された報道の範囲では、18 Ultraの中止をXiaomiが正式発表した事実は確認できない。したがって現段階では、会社の戦略変更ではなく、リークやサプライチェーン情報として扱うのが妥当だ。
仮に中止が事実であれば、部品コストに合わせた絞り込みと解釈できる。大容量メモリを搭載する超高級モデルを、消費者が受け入れられる価格で販売しながら十分な利益を確保するのが難しくなった可能性があるためだ。
ただし、Pro Maxを残すなら、Xiaomiは高級スマホ市場から全面的に撤退する必要はない。プレミアム製品の存在感を保ちつつ、さらに高コストなUltra層に伴うリスクを抑える選択肢になる。
決算では、18 Ultraの問題が単独の製品判断なのか、旗艦スマホ全体の見直しなのかを見極めたい。注目すべきサインは以下の通りだ。
プレミアム製品の計画が維持され、スマホの利益率も底堅ければ、18 Ultraは一時的な製品調整と判断しやすい。反対に、複数の製品縮小と利益率見通しの悪化が重なれば、部品インフレがスマホ戦略全体に波及している可能性が高まる。
もう一つの決算の柱がEV事業だ。Xiaomiは2026年第1四半期に8万856台を納車した一方、スマートEVやその他の新規事業セグメントでは31億元の営業赤字を計上した。
この赤字だけでEV戦略が失敗したとは言えない。自動車事業の立ち上げ期には、工場の稼働、生産設備、販売網、研究開発、マーケティング、新モデル投入などに大きな費用がかかるからだ。
ただし、投資家が知りたいのは納車台数の増加だけではない。販売規模の拡大によって、採算が改善する道筋が見えているかどうかが重要になる。
第1四半期の営業赤字31億元を同四半期の納車台数8万856台で単純に割ると、1台当たり約3万8,000元の営業赤字となる。ただし、これはあくまで単純計算であり、車両1台ごとの限界利益を示すものではない。セグメントには個々の車両の製造以外の費用も含まれ、モデル切り替えや工場稼働率、発売関連費用によって四半期ごとの数字は変動する。
より重要なのは、EVの粗利益率が改善しているか、固定費をより多くの車両に配賦できているか、そして新モデルの販売拡大が赤字の比例的な増加を招いていないかだ。
Xiaomiは、大人数の家族やアウトドア志向のユーザーを意識したSUVシリーズ「SkyNomad」を投入した。最初のモデルはレンジエクステンダー方式の大型SUVとされ、競争の激しい中国の自動車市場で新たなセグメントを狙う。
このシリーズは、既存のSU7やYU7の顧客層を超えて、Xiaomiが取り込める市場を広げる可能性がある。一方で、EV事業が依然として大幅な営業赤字を抱える中、生産、価格設定、販売促進、在庫、顧客の評価を同時に管理しなければならない。
そのため、決算で重要なのはSkyNomadの発売時の反応だけではない。新シリーズが商品構成や工場稼働率の改善に貢献するのか、それとも本格的な規模に達する前に追加コストを生むのかが問われる。
現時点での証拠からは、慎重な見方が適切だ。18 Ultraの中止報道が正しければ、部品価格を踏まえた合理的な判断である可能性はある。しかし、それだけでXiaomiが旗艦スマホへの意欲を全体的に後退させたとは言えない。
「Xiaomi 19 Ultra」が将来復活する可能性や、2027年頃の投入を示す報道もあるが、製品の存在や発売時期は確認されていない。短期的には、リークに基づく発売スケジュールよりも、Xiaomiが実際に発表する製品と、メモリ調達、価格、利益率、プレミアム需要について何を説明するかが重要だ。
前向きな内容となるには、調達力、価格改定、商品構成、業務効率化によって部品コストの上昇を吸収できていることが必要だ。加えて、EV事業の採算改善と、納車・新モデル生産を拡大する現実的な見通しも求められる。
逆に、利益率がさらに大きく低下し、EVの赤字が続くにもかかわらず規模拡大への明確な道筋が示されなければ、投資家の懸念は強まりやすい。メモリ価格の高騰がスマホの製品構成に広範な妥協を迫っていることが分かれば、問題は一つのUltraモデルにとどまらない。
今回の決算で問われるのは、特定の旗艦モデルが生き残るかどうかではない。Xiaomiが、キャッシュを生み出すスマホ事業の利益を守りながら、まだ安定収益に至っていない自動車事業を育てられるかどうかだ。