両陣営は現在、相手国の穀物輸出インフラを同時に攻撃しており、専門家は世界的な食料価格高騰を引き起こす可能性があると警告する。
ロシアによるミサイルと無人機の攻撃キャンペーンは、オデーサ周辺の貨物船と港湾インフラを標的にし、ウクライナの主要港湾からのほぼすべての船舶輸送を停止させた。7月下旬の2週間、オデーサ地域の港には1隻も入港しなかった
。ウクライナの2026/27年度の穀物輸出予想は最大12%減の3800万~4000万トンに下方修正された
。月間の穀物輸送能力は約3分の1減少した
。
8月12~13日のウクライナによる無人機攻撃は、ノヴォロシースクにあるロシア最大級の穀物ターミナル2基に深刻な損傷を与え、ロシアの黒海主要輸出港からの穀物出荷を一時的に不可能にした。ロシアは世界最大の小麦輸出国であり、その輸出の大半はノヴォロシースク経由で行われている
。ロイター通信の業界筋によると、1つのターミナルでは積み込みギャラリーが崩落し、複数のサイロが損傷した
。
ロシアとウクライナを合わせると、世界の小麦輸出の約**30%**を占める。両国の輸出能力が同時に低下したことで、国際的な穀物価格はすでに急騰している
。国連世界食糧計画(WFP)は、混乱が続けば食料価格が急上昇し、アフリカ、中東、南アジアの輸入依存国が最も大きな打撃を受けると警告している
。
ウクライナ運輸省によると、7月中に港湾停泊中の船舶への攻撃が35回、海上での攻撃が22回、港湾施設への攻撃が67回記録された。アナリストは現在、黒海を穀物と石油の両方のサプライチェーンを脅かす「新たな戦略的貿易の隘路」と表現している
。
停戦提案が拒否され、双方が相手の経済インフラへの攻撃を強化する中、黒海からの穀物輸出の当面の見通しは極めて不透明だ。ウクライナの農業相は、代替輸出ルートでカバーできるのは黒海港が通常扱う量の約50%にとどまり、必要とされる輸送能力に達するのは早くとも8月末になると述べている。一方、ロシアの主要穀物業界団体は、ウクライナの無人機攻撃が続けば、近い将来に黒海経由の穀物輸出が完全に停止し、価格が高騰して「アフリカと中東で飢餓を引き起こす」と警告している
。