業界アナリストらは、関税免除廃止と品目ごとの新たなコスト負担が、中国―欧州の航空エクスプレス路線の輸送パターンを大きく変えると警告していた。EU域内には2025年時点で58億個の150ユーロ未満のEコマース小包が流入し、その大半が中国プラットフォーム経由であり、当該ルートは世界で最も繁忙な小型小包路線の一つだった
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ロッテルダム拠点の航空貨物コンサルタント会社Rotateによれば、2026年6月30日から7月1日にかけての48時間で、中国―欧州間の直行貨物機容量が19%減少した。第3四半期(7~9月)の航空貨物統計はまだ公表されていないが、リエージュ空港のデータと期限前の駆け込み需要の急増は、需要の明らかな収縮を示唆している。
中国Eコマースの最も活発な市場の一つであるポーランドでは、消費者行動への影響が即座に現れた。7月1日以降、TemuやAliExpressなどのプラットフォームを利用するポーランド人の数は2桁の減少率を記録した。3ユーロの関税に加え、関連する手数料が超低価格商品の最終的な価格を押し上げ、多くの消費者が購入を手控えたとみられる
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消費者団体は欧州委員会に対し、購入者が配達時に予期せぬ関税を請求される事態がないよう求める声を上げている。ロイター通信の報道によると、TemuとAliExpressはチェックアウト時に関税額を表示(AliExpressは推定値と明記)するのに対し、Sheinは別途関税を表示せず、すべての適用関税は自社が負担するとしている。
物流企業と中国Eコマースプラットフォームは、新たなコスト構造に対応するため、すでに事業モデルの調整を始めている。
中国EC企業の域内倉庫シフト:品目ごとの関税を回避するため、中国のEコマース企業は物流業務の一部をEU域内に移し、EU域内の倉庫に在庫を置き、域内から配送する流れが加速している。この「ニアショアリング」により、商品はEU域内取引として扱われ、3ユーロの関税を完全に回避できる。
運送業者の通関手続き変更:3ユーロの関税は小包単位ではなく関税分類コードごとに課されるため、複数品目が同梱された箱には複数の3ユーロが適用される。運送業者やエクスプレス事業者は、新たな定額手数料体系と、2026年7月から任意、11月から義務化されるIOSS類似の徴収制度に対応するため、申告システムを更新している
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EU手数料(ハンドリングフィー)の提案:欧州委員会は通関処理コストを賄うため、1小包あたり約2ユーロの追加手数料(Union handling fee)を提案している。これが採用されれば、1小包あたりの総負担は約5ユーロに達する。
現時点のエビデンスはリエージュ空港とポーランドの最初の6週間をよくカバーしているが、2026年7~8月のEU全体の航空貨物需要データはまだ公表されていない。リエージュ空港の41%減という数値が現在最も強力な先行指標である。中国―欧州の広範な航空貨物トン数の統計は、2026年9月以降に明らかになる見通しだ。