この立場は、イランが公式に掲げる「核兵器を追求しない」方針と一致するが、国際社会の懸念は長年にわたり解消されていない。
ナグディ氏の発言は、単なる修辞的な脅しではない。これらは、ホルムズ海峡の支配、賠償請求(原油流出)、そして停滞する外交という三つの前線で展開される、イランの調整された動きと完全に一致している。
ホルムズ海峡の支配:イラン議会は、戦争損害の補償が行われるまで、米国およびイスラエル籍の船舶をホルムズ海峡から追放し、他国の船舶には通行料を課す法案を審議中である 。イランはオマーンとの間で新たな航路を画定する合意を最終段階とし、米国・イスラエル船舶の航行を禁止し、違反者には積荷価値の最大20%の罰金を科すと発表している
。イランは海峡の再開を、米国による補償、制裁解除、海上封鎖の解除などと結び付けている
。
原油流出賠償請求:2026年8月13日、イランは南部のケシュム島に油膜が到達したことを受け、航行国に対する補償を要求した。同国はホルムズ海峡の環境悪化を理由に挙げている 。イラン外務省は、この流出により「湾岸とオマーン湾の水域が悪化した」と声明を発表した 。米国が運営する監視サービス「タンカートラッカーズ」は、この流出はイランが8月3日にオマーン領海内でばら積み貨物船「ミノアン・パイオニア」を攻撃した結果であると報じている
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外交の膠着:2026年6月に署名された、戦争終結と60日間の停戦を宣言する14項目の「イスラマバード覚書」は、事実上崩壊している 。イラン高官筋は、これを再活性化するための協議は「全く進展していない」とし、テヘランは停戦延長について何ら議論していないと報告している 。イランは、米国がまず6月の暫定合意に復帰し、コミットメントの履行期限を設定するまでは、これ以上の協議は不可能との立場を崩していない 。双方が互いに賠償を要求し合っており、ホルムズ海峡の再開と紛争終結の見通しはますます暗くなっている 。
ナグディ准将によるPBSインタビューは、イランが現在追求する軍事・外交戦略を直接的に示したものと言える。核攻撃への報復警告、国民動員に基づく非核抑止ドクトリン、そしてトランプ政権の任期終了までを見据えた消耗戦のタイムライン。これらの組み合わせは、テヘランが早期の外交的決着を模索するのではなく、長期化する対決に備えていることを示唆している。6月の暫定合意崩壊、ホルムズ海峡封鎖の継続、そしてワシントンとテヘランによる相互賠償要求の応酬は、この軌道をさらに強固なものにしている。