FOMCは2026年7月29~30日、9対3でフェデラルファンド金利を3.50~3.75%に据え置くことを決定した。アナリストは即座にこの決定を「タカ派的据え置き」と評した。3人の地区連銀総裁が0.25%の利上げを主張して反対したからである
。
反対派によれば、今のうちに利上げしておけば、根強いインフレに対処するFRBの態勢を強化できるという。ケビン・ウォーシュFRB議長は物価安定の実現を約束しタカ派的なトーンを強めたが、先行きに関する指針(フォワードガイダンス)は一切示さなかった
。3人の反対票が同一方向に揃うのは2016年以来である
。
英中銀の金融政策委員会(MPC)は2026年7月30日、6対3で銀行レートを**3.75%**に据え置いた。これは大方のエコノミスト予想(7対2)よりも接戦だった
。0.25%の利上げ(4%へ)に投票した3人の反対者は以下の通り。
彼らの懸念は、米・イラン紛争の再燃による二次的インフレ効果にあった。英中銀自身の見通しでは、消費者物価指数(CPI)は年内に約**3.2%でピークを迎える。ところがアンドリュー・ベイリー総裁はこの反対意見を明確に軽視し、委員会は「利上げに近づいていない」**と断言、据え置きは「今のところの保険」であり、その後は利下げを再開する可能性があると述べた
。
FRBと英中銀はいずれも、レトリック上のタカ派姿勢と政策上の不作為との間に顕著なギャップを示している。
こうした状況は、タカ派的な投票とタカ派的な言辞(特にイラン紛争後)が、実際の引き締めなくして共存するという構図を生み出している。政策担当者の過半数は現行金利が十分に抑制的と見ており、反対派はインフレリスクを予防的行動で抑制すべきと主張する。多数派は様子見を選んでいる。
9月会合は真に**「ライブ(利上げの可能性がある)」**な場となる。
英中銀の見通しはより不透明だ。
9月は、「タカ派的センチメント vs ハト派的行動」という力学にとってのストレステストとなる。地政学的エネルギーショックによりインフレが粘着的であれば、FRBと英中銀はいずれも、現時点のレトリックが先取りしつつも政策として実現されていない利上げを、遂に行う可能性がある。ディスインフレが再開すれば、タカ派的投票は少数意見にとどまり、市場は利上げ織り込みを急激に巻き戻すだろう。
今後のインフレ、雇用、そして中東の地政学的展開に関するデータが鍵を握る。今のところ、世界二大経済国の中央銀行は強い姿勢を見せながらも、手はこまねいている。