強いエルニーニョは太平洋ジェット気流を南下させ、アメリカ全土で降雪量に明確な南北格差を生み出します 。アメリカ北部とカナダでは乾燥した温暖な状態が予想され降雪量は減少する一方、南部では雨が多く嵐の多い天候になると見られています
。
「降雪の当たりくじ」ゾーン は、アメリカ南西部、南部・中央平原、南東部、そして南部アパラチア地方で予想されています。これらの地域では、活発な南の嵐の通り道に寒気がぶつかることで、大雪が発生する可能性があります 。ファーマーズアルマナックは、北部では短時間の大雪と厳しい寒さ、北東部では雨、みぞれ、氷、そして重く湿った雪が混ざり合う複雑なパターンを予測しています
。一方、アッパーミッドウェストでは、平年に比べ降雪の機会が少なくなると見られています
。但し、NOAAは、季節降雪量の累積予測は1週間以上前には不可能であると注意を促しています
。
エルニーニョによる海面水位の急上昇、高潮(キングタイド)、そして長期的な海面上昇の組み合わせは、カリフォルニア海岸に深刻な脅威をもたらします。スクリプス海洋研究所のマーク・メリフィールド氏は、「この現象に伴い、カリフォルニア沿岸で観測史上最高の海面水位が記録される可能性が高い」と述べています 。これにより、一部の地域では沿岸の海水位が通常より最大30センチ程度上昇する可能性があります
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米国気象局は既に、マリン郡沿岸やサンフランシスコ湾岸で高潮(キングタイド)による軽度の洪水が発生する可能性があると警告しています 。専門家らは、カリフォルニア沿岸全域で、広範囲にわたる高潮の被害、海岸浸食、強力な波浪が発生すると警告しています
。NOAAは、エルニーニョと満潮時の洪水が組み合わさることで、多くの米国沿岸地域に「ダブルパンチ」をもたらすと指摘しています 。
このエルニーニョの影響は世界各地に及び、各地域で固有のリスクが発生します。
ブラジル では、地域によって異なる形で、干ばつ、洪水、山火事という「三重の脅威」に備えています 。国立宇宙研究所(INPE)、国立気象研究所(INMET)、セアラ州気象水文公社(Funceme)、およびアマゾン保護防災センター(CENSIPAM)による政府の技術ノートは、エルニーニョのリスクが高まっていることを確認しています 。ブラジルでは過去40年間でフランスの2倍以上の面積に相当する原生植被が失われており、これが極端な気象に対する脆弱性を高めています 。また、南アメリカ北部の一部では平均以上の降雨が予測される一方、アマゾン地域では乾燥化のリスクがあります
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ボツワナおよびアフリカ南部 では、飢餓早期警戒システムネットワーク(FEWS NET)が高い懸念を示しています。同ネットワークは、エルニーニョのピーク期には、この地域への平均以下の降雨と干ばつが典型的にもたらされると指摘しています 。NOAAの世界気象ハザードレポートも、中央アフリカおよび南部アフリカの一部で異常な高温と乾燥のリスクを報告しています 。
フィジーおよび南西太平洋 も、このエルニーニョのリスクにさらされています。この地域では通常、乾燥した状態と干ばつリスクの上昇がもたらされます。FEWS NETの追跡レポートは、強いエルニーニョ現象時には、広域のオセアニア地域において干ばつと極度の暑さが主要な懸念事項であると強調しています 。