米国がこれほど積極的に円買いに加わったのには、極めて現実的な理由があります。
日本は米国債の最大の海外保有国で、1兆ドル(約150兆円)超の米国債を保有しています。もし日本が単独で円を防衛しようとすれば、巨額の米国債を売却してドルを調達する必要がありました。そうなると米国債価格が下落し、結果的に米国の長期金利が上昇──つまり米国政府の借入コストが増大するリスクがあったのです
。
介入は戦術的な目標を達成しました。
ドルを164円近くまで押し上げていた一方向の勢いは断ち切られ、円売りの投機筋はポジションの巻き戻し(ショートカバー)を余儀なくされました。介入後、円は40年ぶりの安値圏から大きく回復し、日米両政府は「必要なら追加措置をとる」と警告しました
。
短期間の成功にもかかわらず、市場関係者やエコノミストの多くは、この円高効果が長続きしないと予想しています。その理由は以下の通りです。
今回の日米協調円買い介入は、投機筋に「二国が本気である」という強烈なシグナルを送り、短期的な勢いを断ち切るという点では確かに成功しました。
しかし、大多数のアナリストはこれを**「時間を買ったに過ぎない」** と評価しています。