合計:8万5000ポンド超
ロンドンのトラファルガー広場近く、ウォータールー・プレイスの台座に突如設置された像。顔を覆う旗を掲げた男性が描かれている。
合計:約6万ポンド
バンクシーは、1990年代にIRA(アイルランド共和軍)対策として設置された警察の歩哨箱に、ピラニアの魚をペインティングした。
合計:2200ポンド
3作品の中でも、王立裁判所の壁画の撤去は特に難航している。当初、壁の塗料をこすり落とそうとしたが、完全には除去できなかった。 そこで、請負業者は現場にレーザー技術を持ち込み、歴史的な石材から塗料を剥がす作業を進めている。
作業終了後、ウェストミンスター・シティ・カウンシルが壁の状態を検査する。もし除去が不完全と判断されれば、別の清掃方法が必要となる。最終手段として、影響を受けた石材そのものを取り外し、新しい石材と交換する可能性も検討されている。 さらに、この壁画が描かれた壁の前に柵を設置するための許可申請(指定建造物許可)も提出されており、その設置費用はまだ明らかになっていない。
保守党の影の法務大臣、ニック・ティモシー氏は、納税者のお金が撤去費用に使われていることについて「到底許しがたい」と強く非難した。「我々の裁判所は、正義と法の支配の国家的象徴だ。バンクシーの落書き行為は止められるべきであり、彼自身が他人に負わせた費用を支払うべきだ」とBBCに語っている。
ロンドン警視庁(メトロポリタン警察)も、王立裁判所の壁画について器物損壊の通報を受け、現在も刑事捜査を継続中であることを認めている。
美術評論家のエステル・ロヴァット氏はバンクシーの作品を擁護し、観光促進効果を指摘する。「バッキンガム宮殿を訪れる人もいれば、バンクシーのアートを訪れる人もいる。彼の作品は、政治が人々を分断するのとは逆に、人々を一つにする力がある。彼はまるで笛吹き男(ピエド・パイパー)であり、町の広報係のようなものだ。自分の建物に突然壁画が現れれば、人だかりなどで圧倒されるかもしれない。しかし彼は、入場料のないアートを誰にでも身近なものにしている」と語っている。