7月31日に提出されたWARN法に基づく通知書では、2026年10月1日から恒久的な解雇が始まることが明らかになりました。対象となった役職は、Vice President 6人、シニアディレクター37人、チーフエンジニアまたはアーキテクト16人に加え、多数のシニアソフトウェアエンジニア、研究者、その他の技術スタッフです。対象となった上級幹部の中には、年収約520,000ドル(約7800万円)に達する者もいました。ベイエリアでの削減は、全世界の削減数の約12%に相当します。
Visaのバンガロール技術センターでは約500人が解雇されました。これはVisaのインド従業員の約14%にあたります。影響を受けた社員には夜明け前にメールで通知が届き、削減は様々な部門の上級管理職やエンジニアリング職に及びました。
残りの約1780人の人員削減は、Visaの他の世界中のオフィスに分散しており、主に技術・プロダクト部門に集中しています。この合計2600人の削減は、同社の歴史上、絶対数で最大の人員削減です。
マキナニーCEOは、今回の再編を業務の効率化とAI主導の成長へのリソース再配分のためのものだと位置づけています。同社は組織構造をフラット化し、プロダクトおよび開発チームの報告階層を10層から2〜4層に削減。これにより、意思決定を迅速化し、連携のオーバーヘッドを減らす狙いです。
人員削減発表からわずか6日後の2026年8月3日、Visaはテルアビブに本拠を置く行動生体認証・AI不正検知企業BioCatchを、24億ドルの現金で買収すると発表しました。BioCatchはAIを用いて、キーストロークのタイミングやマウスの動き、デバイスの操作方法といった行動パターンを分析し、リアルタイムで不正を検出して正規ユーザーと攻撃者を識別します。この買収はVisaの会計年度2027年第2四半期に完了する見込みであり、同社が従来のエンジニアリングやプロダクト職の人件費を削減する一方で、外部からAI機能を積極的に買収していることを示す最も明確なシグナルです。
Visaの人員削減は、フィンテック業界全体のより広範なトレンドの一部です。主要企業の削減規模を比較すると以下のようになります。
| 企業 | 削減数 | 従業員比率 | 発表時期 | 理由 |
|---|---|---|---|---|
| PayPal | 約4,760人 | 20% | 2026年5月 | AI改革:自動化と階層削減で15億ドルのコスト削減を見込む |
| Block (Square) | 約4,000人 | 40% | 2026年 | AI主導の再編 |
| Intuit | 約3,000人 | 16.5% | 2026年5月 | AI再編:CEOは「より優れたAI製品を提供するためには複雑さを減らす必要がある」とコメント |
| Visa | 約2,600人 | 7% | 2026年7月 | AI主導の効率化推進、組織フラット化、BioCatch買収 |
| Mastercard | 約1,400人 | 4% | 2026年1月 | 小規模なAI主導の人員削減 |