ポガチャルは落車直後、公の場でも「彼なしではツールは同じじゃない」「最初は関係は良くなかったけれど、ここ2年で良いライバル、尊敬するライバル、そして友人になった」と述べている。また、ヴィンゲゴーが落車前夜の午前2時にドーピング検査を受けていたことについて、「睡眠が乱れれば、下りの集中力が落ちるかもしれない」と、陰で要因の一つだった可能性を指摘した
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ヴィンゲゴーにとって2026年は極端なシーズンだった。まず、ジロ・ディ・イタリアで圧倒的な強さを見せ、グランツール3冠(ツール2勝、ブエルタ1勝)を達成した8人目の選手となった。そしてツール・ド・フランスでは、バルセロナのチームタイムトライアルでマイヨ・ジョーヌを奪取。スタートからリーダーとして走った
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ところが、第15ステージでその夢は断たれた。落車後、約3分間その場にうずくまり、顔色を青ざめさせながらコースを去った。その時の心境を、彼は「頭を垂れても仕方ない」「幸いにも鎖骨を折っただけだ」と、驚くほど冷静に受け止めた。
レース前、ヴィンゲゴーは昨年、一時はプロ自転車競技からの引退を考えたことを打ち明けていた。「もしこのままなら、もうやれないと言ったんだ。だからチームに改革を求めた」。精神的に追い詰められ、2024年の大落車後も重圧に苦しんだが、チーム内の栄養面やスケジュールを見直し、「昨年よりもずっとモチベーションが高く、幸せだ」と語っていた
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その直後の落車にもかかわらず、彼は「3度目のツール優勝は夢だ」と語り、再起を強く示唆している。2013年以来のジロ・ツール連覇は成らなかったが、チームも「長期目標は変わらず、再びツールを獲ること」と明言した
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2026年シーズン残りのレース参加について、ヴィンゲゴーは「まだわからない。鎖骨の回復具合次第だ」と慎重だ。9月27日のモントリオール世界選手権ロードレースについては、「可能性はゼロではないが、今は確約できない」と語るにとどめた。リーフ競技責任者は「今シーズン、もうレースに出ない可能性もある」と述べており、家族やチームは彼の体調と精神面を最優先する姿勢を示している
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妻のトリーネ・ヴィンゲゴーは、「悲しみと誇りの両方があったシーズン。ツールを去らなければならなかった悲しみと、ジロを勝ち、出たレースをすべて勝った誇り」と振り返った。さらに、「今年もう一度レースをするかどうかは、主にヨナス次第。彼が精神的にどこまで耐えられるかが問題だ」と語り、夫の心身の負担を気遣っている
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ヴィンゲゴー自身も、「プロ選手は常にダイエットとトレーニングのプレッシャーの中にいる。体にも心にも負担がかかる」と認め、そのバランスの難しさを口にした。しかし、決意は固い。「頭を垂れても仕方ない」——この言葉に、彼の不屈の精神が表れている。
ヨナス・ヴィンゲゴーの2026年シーズンは、歓喜と挫折、そして真の友情と共に幕を閉じた。ジロ優勝という輝かしい功績、ツール落車という痛恨のアクシデント、そして最大のライバルとの関係が深まる中で、彼の挑戦は終わらない。妻とチームの支えを受け、来季のツール・ド・フランスで再び黄色いジャージを纏う日を目指して——。