Googleは、脆弱性ライフサイクルのほぼすべての段階を自動化するために、社内AIモデル、特にGeminiベースのエージェントを活用していると説明しています。これらのAIツールは以下の役割を担います。
2026年初頭、GoogleはGeminiを使用したエージェントハーネスを構築し、従来の方法よりも「高い効率と低い誤検出率」で脆弱性を発見することに成功しました。また、2026年7月21日には、DeepMindが脆弱性の発見・検証・パッチに特化したGemini 3.5 Flash Cyberをリリースしています。Googleは2025年10月にも、脆弱性を自動的に検出・パッチ・書き換えするAIエージェントCodeMenderを発表していました。
最も注目すべき発見の一つは、Chromeのコードベースに13年以上も静かに存在していたサンドボックス回避の脆弱性です。この脆弱性(CVE-2026-15119)は、GetUserMediaの実装における競合状態であり、攻撃者がレンダラープロセスを侵害した場合、サンドボックスを回避してブラウザにローカルファイルを読み取らせる可能性がありました。Googleは、GeminiベースのAIエージェントがこの欠陥を発見したと述べており、10年以上にわたって人間のコードレビューをすべてすり抜けてきたものです。
Googleは、AI主導の発見速度に対応するため、Chromeのリリースサイクルにいくつかの変更を発表しました。
Googleは、ブラウザの再起動を必要とする頻繁なアップデートがユーザーに大きな負担をかけていることを認識し、「動的パッチ(dynamic patching)」(「dynamic matching」とも呼ばれる)への投資を進めています。これは、バックグラウンドの子プロセス(RendererやGPUなど)を更新されたバイナリにその場で置き換えることで、ほとんどのケースでブラウザの完全な再起動を不要にする技術です。現在は投資段階であり、出荷された機能ではありません。
2026年7月29日、GoogleはChrome 151 Stable(バージョン151.0.7922.71/.72 for Windows/macOS、151.0.7922.71 for Linux)をリリースし、370件のセキュリティ脆弱性を修正しました。深刻度の内訳は以下の通りです。
| 深刻度 | 件数 |
|---|---|
| Critical(重大) | 7 |
| High(高) | 71 |
| Medium(中) | 170 |
| Low(低) | 122 |
7件のCritical脆弱性には、CompositingにおけるUse-after-free(CVE-2026-17650)、不十分なデータ検証の問題、その他コアコンポーネントにおけるメモリ破損バグなどが含まれています。Chrome 151ではまた、XSLTを必要としない一般的なシナリオ向けに、XMLパースエンジンをメモリセーフなRust実装に移行しました。
2026年半ば、セキュリティパッチの状況は業界全体で unprecedented なボリュームに達しており、ChromeのAI主導アプローチは、脆弱性の発見と修正を大規模に変革する最も劇的な例の一つとなっています。